安城踊り

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踊りも緩急の変化に富んでいる大踊り

大踊り「この寺」〜崩し
【撮影場所】
鹿児島県南種子町平山小学校体育館
【撮影日時】
2013年10月6日(日)/12時56分〜13時30分
【奉納場所】
南種子町平山神社
【奉納時期】
毎年旧暦9月9日、隅年毎
【アクセス方法】
南種子市街地から平山神社まで約15分。

【踊りの説明】

平山神社の秋季大祭で、奉納された浜田集落に伝承する大踊りで安城踊りともいいます。大踊りの中でも百姓踊りに属します。今回、平山神社の秋季大祭は、悪天候のため、平山小学校体育館での奉納となりました。

踊りの服装は、頭に花笠をかぶった内周の踊り子が八人、入鼓四人、そして鉦四人です。また、外周には、ハチマキをした艶やかな衣装を身に着けた太鼓八人がいますので、全体では十六人の踊りです。衣装も派手さと地味さとが混在しているので、独特の雰囲気があります。

ところで、安城踊りは組踊りになっており、三組の組踊りになっています。その三組は、一組は出端(では)、本踊り、崩し、引端(ひきは)の構成になっており、これを三組(この寺、佐渡と越後、堺北の町)踊っていきます。一組の踊りは約十五分くらいですので、全体では四十五分の大踊りになるのです。踊りの隊形は、円形の隊列が主ですが、しかし、崩しの歌が終わると、垂直の隊形になったり変化していきます。また、緩やかな踊りになったり、やや動作が速くなったりして踊りも緩急の変化に富んでいます。

一枚目の写真は、一組目の踊り(この寺)の崩しの歌が終わり、その後の踊りです。隊列は、三列縦隊で踊っているところです。花笠同士は対面になって踊ります。太鼓はほとんど定位置で踊ります。

大踊りの特徴は、太鼓と花笠が二重円で移動しながら踊る時、それぞれの進行方向は正反対に移動していきます。また、花笠の皆さんは全員歌を歌いながら踊っています。大踊りでも地域によって、踊り方に少しずつ変化が見られます。その違いなどよく注意して見るのもいいでしょう。太鼓や鉦の音が途絶えることなく、館内に響きわたりました。民族的な響きが何とも言えないほど哀愁を感じさせてくれます。勇壮な安城踊りでした。

大踊り「この寺」〜出端 写真は、一組目の踊り(この寺)の出端です。外周の太鼓の頭です。太鼓は、時計方向に移動しながら、次第に円形の隊列になっていき、本踊りが始まります。
大踊り「この寺」〜本踊り 大踊りの安城踊りは、地域によって踊り方も色々です。写真は、一組目の本踊りの外周の太鼓です。一般的に本踊りは、ゆっくりした落ち着きのある踊りになっており、これを飽きさせないように踊るには、きめ細かな所作が必要になってきます。
大踊り「この寺」〜引端 写真は、この寺の踊りの引端です。引端は大切な見せ場で、次の踊りの期待感などが込められています。見せ場は、きれいな曲線美をを描きながら引いていく姿です。
大踊り「越後と佐渡」〜本踊り 二組目の本踊りです。本踊りは、繰り返しの踊りです。これでもか、これでもか、というほど反復して踊ります。
大踊り「越後と佐渡」〜本踊り 本踊りでの外周の太鼓です。派手な色のジュバンを着ているのです。
大踊り「越後と佐渡」〜本踊り 本踊りでの隊列です。外周の太鼓は、時計回りに、内周の花笠は、反時計方向に移動しながら踊ります。
大踊り「安城踊り」〜唄い手 大踊りの唄い手です。大きな声で、リズムを利かせながら歌っていきます。唄は三人でした。
大踊り「堺北之町」〜本踊り 内周の花笠です。花笠は、入鼓と鉦です。大きさも小さいので、素朴な音です。黒の着物に、片タスキをつけています。
大踊り「堺北之町」〜引端 二組目の佐渡と越後の引端です。大踊りの最終引端となります。通常は、組ごとに、出端と引端があります。

安城踊り

一 この寺
○ この寺の西と東の山見れば 木の葉の上に
黄金花がさす 黄金花がさす
○ 朝日さす陽日輝く戸のもとに黄金の花が
咲しやこなるる 咲しやこなるる
[くずし] これの屋敷はだが屋敷 これの屋敷はだが屋敷
備後は つの神 いとほどに 備後は つの神 いとほどに
柱は何本たてた ような 柱は何本たてた ような
六十六本 みな黄金 六十六本 みな黄金
タールキくちを みてやれば タールキくちを みてやれば
金をのませて つつませて 金をのませて つつませて
上は冬葉の のうせぶき 上は冬葉の のうせぶき
のうせぶきに 葉をぶきに のうせぶきに 葉をぶきに
やらやら見事 やら見事 やらやら見事 やら見事
引いて もどの夜明けには 夜明け方の ようこぐも

二 佐渡と越後
○ 佐渡と越後は 辻向へ辻向へ
橋をかけましょう 舟橋を舟橋を
橋の 下には 鵜の鳥が鵜の鳥が
鮎を くわえて ふりしゃんとふりしゃんと
○ 佐渡の岬は ご所桜ご所桜
枝は 越後に 葉はもとに葉はもとに
われが 池水 出は出たが出は出たが
岩に せかれて 落ちあわぬ落ちあわぬ
芭蕉の 葉のごと ふりしゃんとふりしゃんと

三 堺北之町
○ 堺北之町にゃ札がたつとな 人の嫁子は とるなとられ とるなとられし
恋の踊りは ひと踊り ひと踊り
○ 堺出ずれば住吉の 松によそれて 小松恋しや
小松恋しや 恋の踊りは ひと踊り ひと踊り
○ 偲ぶこしょうじに 笹植えて 来るよ今夜は 笹が知る 
笹が知る 恋の踊りは ひと踊り ひと踊り

【動画コーナー】

※ 2013年10月6日、南種子町平山神社の秋季大祭で、浜田集落に伝承する大踊り(安城踊り)を撮影したものです。この動画に中には、この寺、佐渡と越後、堺北之町を収録しています。

なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。

種子島の郷土芸能:南種子町平山浜田集落に伝承する安城踊り(大踊り)