種子島大踊り

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勇壮な中にも華やかさもあり、種子島を代表する踊り

種子島大踊りの崩しの花笠
【撮影場所】
鹿児島県西之表市現和風本神社
【撮影日時】
2012年10月27日(土)/12時40分〜
2011年10月22日(土)/13時45分〜14時00分
【写真情報】
サイズ[45.9〜61.4KB]、カメラ[Nikon D300+C-PL(W)、AE+SB-900]
【奉納場所】
西之表市現和風本(かざもと)神社
【奉納時期】
毎年十月の最終土曜日
【アクセス方法】
西之表市街地から県道75号線を通り、JA西之表農協澱粉工場前の三叉路を現和田之脇に向かって進むと、田之脇漁港に突き当たるので、T字路を右に行くと、風本橋が架かっています。橋の手前右手に風本神社があります。約20分でこの地に着きます。

【踊りの説明】

種子島大踊りは、別名「安城踊り」、「かけうち太鼓」、「大踊り」とも呼ばれており、種子島の各地に伝承されています。その中で、現和の武部の踊りは、種子島を代表する大踊りです。

種子島大踊りの起源ははっきりしませんが、一般的に、鎌倉時代あるいは室町時代のころ、種子島氏が上洛したときに関西地方(上方)で流行していた踊りを家来たちの士気を鼓舞するために習わせて、種子島へ持ち帰ったといわれています。一方、堺の商船が安城大野の海岸に漂着したときに、村民の暖かい介抱のお礼にこの踊りが教えられたとの説もあります。

さらに、南九州一円には、「種子島踊」とか、「種子島楽」と呼ばれる南九州の踊とは異なる太鼓踊りが百箇所以上で伝承されています。長い歴史の中で、武部の種子島大踊りとは幾分違っており、その伝播や経路は今もなお分かっていません。

ところで、種子島大踊りは二種類あります。「百姓踊り」と「武士踊り」です。武部に伝承されている大踊りは、「百姓踊り」です。種子島で伝承されている大踊りは、ほとんど百姓踊りが多くなっています。種子島大踊りは組踊りになっており一組は、出端(では)、本踊り、崩し、引端(ひきは)の構成になっており、これを二組踊っていきます。一組の踊りは約十五分くらいですので、全体では三十分の大踊りになっています。

大踊りの服装は、頭に花笠をかぶった踊り子が九人、入鼓四人、そして鉦五人です。またハチマキをした艶やかな衣装を身に着けた十五人がいますので、全体では二十四人の踊りです。衣装も派手さと地味さとが混在し、よくバランスが取れています。華やかさの中にも落ち着きのある雰囲気も感じさせます。

写真一枚目は、種子島大踊りの崩し(締むれば鳴る)の踊りです。外周の太鼓と内の花笠とが水平になり、リズミカルな踊りを披露してくれるのです。大踊りでも一番の見所です。風本神社で踊る大踊りは一組だけの踊りで、あとの二組が省略されています。翌日は、武部の向田神社で奉納されていきます。

太鼓や鉦の数も多いので、民族的な音が響いてきます。大変華やかな踊りで、時には勇壮に、時には荘厳な雰囲気もあり、古式床しき哀愁も感じられます。風本神社と武部で披露される種子島を代表する大踊りで、郷土芸能を思う存分堪能できます。なお、武部に伝承されている種子島大踊りは、鹿児島県の無形民族文化財に指定されています。ここから種子島の各地に広がっていったと言われています。

種子島大踊りの太鼓の出端 種子島大踊りの出端(締むれば鳴る)の様子で、太鼓や鉦を叩きながら「ヤー、サー」などと声を出しながらゆっくり入場してきます。次第に二重円の隊形に進行していきます。これが終ると、本踊りが始まります。
種子島大踊りの花笠の出端 写真は、花笠の出端(締むれば鳴る)です。入鼓と鉦が交互に配置されています。前進、停止を繰り返し、次第に内周の円形に進行していきます。
種子島大踊りの本踊り 写真は、種子島大踊りの本踊り(締むれば鳴る)です。一般的に本踊りは、緩やかなゆったりした踊りになっています。緩急の変化もほとんどありません。
種子島大踊りの本踊りの隊形 写真は、種子島大踊りの本踊り(締むれば鳴る)の隊形です。外周は太鼓、内周は花笠をかぶった入鼓と鉦の鳴り物です。太鼓は、時計方向に移動しながら、花笠は反時計方向に移動しながら踊っていきます。
種子島大踊りの本踊り 写真は、種子島大踊りの本踊り(堺北の町)の隊形です。外周は太鼓、内周は花笠をかぶった入鼓と鉦の鳴り物です。太鼓は、時計方向に移動しながら、花笠は反時計方向に移動しながら踊っていきます。(写真:2012.10.27)
種子島大踊りの崩しのときの太鼓 写真は、崩し(堺北の町)のときの太鼓です。鮮やかな襦袢がひときわ目立っています。太鼓によって、華やかさを演出しています。また、人数も多いので、神社境内に太鼓のにぎやかな音が響き渡っています。(写真:2012.10.27)
種子島大踊りの崩しの隊形 写真は、種子島大踊りの崩し(締むれば鳴る)の隊形です。写真右にもう一組の太鼓があります。四列になっているのです。
種子島大踊りの崩しの笠 写真は、種子島大踊りの崩し(締むれば鳴る)の笠です。対面になり、入鼓、鉦を叩き合います。素朴な響が印象に残ります。太鼓に比べて、バチが小さいので、比較的素朴な音になっています。
種子島大踊りの引端 写真は、種子島大踊りの引端(締むれば鳴る)の様子です。崩しが終ると一列になり退場していきます。美しい曲線が印象に残ります。

締むれば鳴る

一 (ン)締むれば鳴る (ン)締めねば鳴らぬ小鼓の
(ン)心調べに手をやれば鳴る (ンヤア)手をやれば鳴る
二 (ン)越しをして (ン)薩摩の方を眺むれば
(ン)球磨八代を鏡とぞ見る (ンヤア)鏡とぞ見る
三 (ン)恋をして (ン)渚をゆけば千鳥鳴く
(ン)なお鳴け千鳥恋の暗そうよ (ンヤア)恋の暗そう

(崩し)
関より此方の弓取りで 手には真皮のゆがけぬき
足には蓮華の靴をはき 虎毛の犬を腰づれに
しのだが山を狩るほどに 十三連れた牝鹿を
一つも残さず射て召せよ やらやら見事やら見事
引いてもどる夜明けには 夜明け方の横雲

堺北の町

一 堺北の町に札が立つとなあ(ンヤア)他人の嫁女は
(ソレ)盗るな盗らせぬ(アイヤ)盗るな盗らせぬ
(ンヤア)恋の踊りは(ソレ)ひと踊り
(アイヤ)ひと踊り
二 堺出づれば住吉の(ンヤア)松によそえて
(ソレ)小松恋しや(アイヤ)小松恋しや
(ンヤア)恋の踊りは(ソレ)ひと踊り
(アイヤ)ひと踊り
三 忍ぶ小細路に笹植えて(ンヤア)来る夜こぬ夜はく
(ソレ)笹が知る(アイヤ)笹が知る
(ンヤア)恋の踊りは(ソレ)ひと踊り
(アイヤ)ひと踊り

(崩し)
おらが弟の千松は まだも幼き七つ児で
伊勢と熊野に初まいり 供や友だち花折りて
花は何花問うたれば 久遠法華経菊の花
一枝おりて手に持ちて 二枝おりて腰にさす
三枝おり目に空見れば 堺町から日がくれて
そばなる小家に宿とれば 宿もせましや小座せまし
暁起きて空見れば 稚児のようなる天晴で
盛り杯を手に持ちて 兄のゆずりの白小太刀
御父のゆずりの笙の笛 城の麓にふく笛は
世の中よかれと吹き鳴らす やらやら見事やら見事
引いてもどる夜明けには 夜明け方の横雲

【動画コーナー】

※ 2012年10月27日、西之表市現和風本神社の秋季大祭で奉納された種子島大踊りの堺北の町を撮影したものです。この動画に中には、大踊りの出端、本踊り、崩し、引端を収録しています。

なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。

種子島の郷土芸能:種子島大踊り「堺北の町」(西之表市現和武部)

 
 

【過去の画像】

種子島大踊り〜本踊り 2008.10.25
種子島大踊り〜本踊り 2008.10.25(風本神社境内にて)
種子島大踊り〜出端 2007.10.27
種子島大踊り〜出端 2007.10.27(風本神社境内にて)