蚕舞い(かいこまい)

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蚕に似せた優雅な踊りの蚕舞

民家での蚕舞い
【撮影場所】
鹿児島県熊毛郡南種子町茎永仲之町、松原、雨田
【撮影日時】
2017年1月16日(月)/19時10分〜20時20分
【行事場所】
南種子町茎永地域
【行事時期】
毎年一月十五〜十八日、午後七時より
【アクセス方法】
南種子市街地から県道586号線経由で、約10分。

【踊りの説明】

南種子町茎永地域に小正月行事として伝承されている「蚕舞い」です。毎年一月十五日から始まり十八日まで各集落を巡回して行われます。蚕舞いは、本来、養蚕が盛んだった時代に、蚕の豊作を祝う行事でしたが、現在は家内安全・繁栄、無病息災などを祝う行事として種子島では南種子町で伝承されています。

ところで、蚕舞いは読んで字の如く、蚕に似せた踊りで、青年男子が着物姿で女装して各家庭を回り、扇子を持って優雅な舞いを披露する小正月行事です。頭巾の顔の中心部は蚕の口に似せてあります。そして、踊り子のほかに太鼓、鉦の鳴り物もいます。

茎永地域の蚕舞いは、青年団、高校生が中心となり二班に別れて行っています。午後六時を過ぎると公民館に集まり、班ごと回る家庭を確認したり、踊り子は女装を行います。そして、七時になると、いよいよ蚕舞いを行うために集落に分散します。今回、仲之町地域のものを撮影しています。

写真一枚目は、民家での蚕舞いです。家主は正座して、蚕舞いを静かに見つめています。このとき鳴り物と唄は、太鼓や鉦の音に合わせて、リズミカルな口調で、蚕舞いを唄っています。真冬の静かな夜に、鳴り物が響きわたります。なお、前年に不幸のあった家庭には訪問しません。

民家に着くと、まず、先導役が玄関を開け、「お祝い申すそうか 団子(だご)は有り申すか」と言って、団子がない場合は、踊る部屋に用意した団子を置いてきます。それから鳴り物を叩き始め、蚕舞いが始まります。しかし、踊り子は玄関口で待機しています。しばらくして、民家に入り座敷に行き正座をして挨拶をします。そして、蚕舞いの踊りが始まります。踊りも終盤になると、置いてあった団子(赤と白の切り餅の小枝)を担いで舞い踊ります。蚕舞いが終わると、祝物をいただきます。焼酎、ご祝儀などです。また、訪問者にビールや焼酎、飲み物、食べ物などを差し上げたりもします。

民家での蚕舞いが終わると、すべて終了です。再び公民館に戻りいただいたものを確認します。

団子の確認 写真は、玄関を開け、「お祝い申すそうか 団子(だご)は有り申すか」と言って、団子があるかないかを確認します。ない場合は、踊る部屋に団子を置いてもらいます。【平成27年1月16日撮影】
蚕舞いの鳴り物と唄 蚕舞いの鳴り物と唄です。太鼓は、玄関口で叩いています。踊り子も、しばらく玄関口で待機しています。【写真:平成24年1月17日】
民家での蚕舞い 顔は蚕の繭に似せて頭巾をしています。蚕舞いが一段と優雅に見えます。静かな雰囲気の中で、鳴り物と歌が響き渡り、民族的な舞いを披露してくれるのです。舞いが終わると、正座して挨拶をし、一連の舞いが終了します。【平成27年1月16日撮影】
団子を持っての蚕舞い 蚕舞いも後半になると、右手でセンスの上で回すようなしぐさがでてきます。蚕舞いの見どころでもあります。この時団子は左肩に抱えています。
ご祝儀と焼酎を差し出しているところ 一連の舞いが終わると、焼酎やビール、食べ物が振舞われます。ほとんどの家庭でご祝儀を差し上げています。踊り子に、ご祝儀を差し出しているところです。【写真:平成25年1月16日】
ペアーで踊る蚕舞い 新築や家のリニューアルがあった場合は、二人で蚕舞いを踊ってくれます。こちらの家庭では、リニューアルされたと聞いています。お二人とも蚕舞い歴三年になる踊り子さんです。家族は正座して、踊りを見つめています。【写真:平成24年1月17日】
ご祝儀や飲み物を差し出すご主人 舞いが終わると、家主はお礼として、ご祝儀や飲み物を振舞ってくれます。「上手に踊ってくれました」などと話してくれることもあります。【写真:平成24年1月17日】
おかざき商店での蚕舞い 写真は、おかざき商店での蚕舞いです。事業主での蚕舞いは、ペアーで踊ってくれます。【写真:平成24年1月17日】
柳田旅館での蚕舞い 蚕舞いの最後は、柳田旅館での蚕舞いでした。踊り子は、団子(だご)を持っての踊りです。息の合った優雅な蚕舞いでした。【写真:平成24年1月17日】

蚕舞い・・・番外編

蚕舞いは、茎永青年団が中心となり、毎年行われています。十五日から始まり、十八日で、地域内の蚕舞いは終了します。その週の土曜日に、集落外で蚕舞いを行っています。2012年は、1月21日(土)に実施しました。中種子町の中種子クリニック、特別養護老人ホーム南界園、南界園デイサービスセンター、南種子町上中内で、あおぞら保育園、南種子町河内温泉センター、八作、なべ割の各施設や飲食店などです。

今回、午後6時30分から行われた南種子町河内温泉センター、八作、なべ割で踊った蚕舞いを紹介しています。

南種子町河内温泉センターでの蚕舞い 南種子町河内温泉センターで踊られた蚕舞いです。温泉センター内の舞台の上で踊ってくれました。センターには、湯上りの人たちが、蚕舞いを見入っていました。舞いが終わると、大きな拍手が響き渡りました。【写真:平成24年1月21日】
飲食店「八作」での蚕舞い 写真は、南種子町上中本町飲食店「八作」で、踊った蚕舞いです。担いである切り餅をつけた枝の団子(だご)は、おかみさんから踊り子へ手渡れました。踊り終わると、ご祝儀や飲み物が振舞われました。【写真:平成24年1月21日】
居酒屋「なべ割」での蚕舞い 蚕舞いの最後は、上中内の居酒屋「なべ割」でした。飲食中のお客さんも蚕舞いを見てくれました。そして、ここでは、更に奥のほうでも蚕舞いを踊りました。踊り終わると、お店の入口付近で、記念撮影を行いました。【写真:平成24年1月21日】

「蚕舞い」

お祝い申すそうか 団子は有り申すか

これから申すよ 門から申すよ
この家は御家は 裕福住まいな家と見かけ申すよ
ましてこの家祝うておじゃるろうからお祝い申すよ
九十九階の 蚕の宮城 舞しますさきに 綾をはえ 錦 をひろめ
ヤーサ、ラ ランランラと とくと踏ませて
これより東の朝びろいの峠の ケンケン鳥のめん鳥の
右のおごり羽 左の風切り おっとり合せて
一羽根がいですくえば 千枚すくう
二羽根がいですくえば 二千枚すくう
三千枚の蚕だねをよっせあつめて 春ごになるときゃ
ハイライライと申すよ 鶴ごになるときゃ
つるつる申すよ 長雨になるときゃ
雨桑をきらわず 露桑もきらわず 赤まゆ白まゆ かがせ給うれ
その まゆのかたさは 天河の石よりも かとうござる
どうのこまか 春ごまのいさむ如くに夢に見てさえものゆきものよ 母上さま 娘嬢さま
町のお祝い おくみあれ


 

※ 2017年1月16日、種子島の南種子町茎永雨田地域で行われた小正月の伝統行事青年男子が女装して踊る蚕舞を紹介しています。この動画の中には、3人の踊り子による民家での蚕舞、コメントなどを収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
種子島の伝統行事:蚕舞青年男子着物姿女装での舞い2017年

※ 2016年1月18日、南種子町茎永松原の民家での蚕舞を紹介しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
種子島の伝統芸能:蚕舞青年男子着物姿女装での舞い2016年

※ 2015年1月24日、南種子町河内温泉センター、なべ割での蚕舞を収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
種子島の郷土芸能:河内温泉センター・なべ割での茎永蚕舞い2015年

 

※ 2015年1月16日、南種子町茎永の蚕舞を撮影したものです。民家での蚕舞を収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
種子島の郷土芸能:着物姿で女装して青年男子が踊る茎永の蚕舞い2015年

※ 2014年1月15日、南種子町茎永の蚕舞を撮影したものです。民家での蚕舞を収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
種子島の伝統行事:青年男子が女装し蚕の繭に似せた優雅な踊り蚕舞い茎永民家でのフルバージョン版

※ 2014年1月15日、南種子町茎永の蚕舞を撮影したものです。民家での蚕舞いをダイジェストとして収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
種子島の伝統行事:南種子町茎永蚕の繭に似せた踊り蚕舞いダイジェスト版

※ 2013年1月15日、南種子町茎永の蚕舞を撮影したものです。民家での蚕舞を収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
種子島の郷土芸能:蚕に似せた踊りの蚕舞い「前編」(南種子町茎永)

※ 民家での蚕舞を収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
種子島の郷土芸能:蚕に似せた踊りの蚕舞「後編」(南種子町茎永)

 

【過去の画像】

蚕舞 2016.1.15
蚕舞 2016.1.18
蚕舞 2015.1.16
蚕舞 2015.1.16
蚕舞 2014.1.16
蚕舞 2014.1.16
蚕舞 2013.1.16
蚕舞 2013.1.16
蚕舞 2012.1.17
蚕舞 2012.1.17
蚕舞 2009.1.15
蚕舞 2009.1.15
2014.1.20〜