種子島青果せり市場(秋)

ふるさと種子島 > 種子島の農業 > 種子島青果せり市場(秋)

買人にも人気がある花き園芸品

種子島の農業の主幹作物は、サトウキビ、からいもが主ですが、園芸も盛んです。種子島で生産された農産物は、農協で集荷され島外に出荷されたのち競りに掛けられる状況と、島内で消費される場合があります。島内で消費される場合は、西之表市にある種子島公設地方卸売市場に持ち込むことになります。通称青果市場といわれています。

青果市場は、日曜日・祝日・毎月第2水曜日を除き、午前6時に開市し、午後4時に閉市しています。今が一番入荷の少ない時期だといいます。この日、入荷していた主な青果は、ニガダケ、安納芋、サトイモ(親、子)、しば花、菊、菜っぱ、オクラ、ミニトマトなどです。地元のもので、人気のあるものは、花き類です。種子島では先祖に対する敬愛がとても強く、お墓、仏壇に使う花の消費が多い島なのです。したがって、あっという間に買人に競り落とされていきます。10月10日に行なわれた、主なせり値は次のようです。ニガダケ46キロ入荷158〜1050円、落花生25キロ入荷420〜473円、生姜2キロ入荷420円、落花生(実)3キロ1365〜1575円、しば花105わ入荷42〜84円(1本)などです。

せりは、地元の農産物から行なわれます。午前8時から年季の入った2.5メートルくらいの竹の棒を持った売人の独特の早口で始まり、瞬時に高値落札者を決めて競り落としていきます。聞いていて何をしゃべっているのか素人の当方にはほとんど分かりません。買人に聞いてみたのですが、「慣れてくると分かるようになる」などと話してくれました。約20分ほどで、全ての農産物が競り落とされていきました。地元の農産物が終ると、コンテナで運び込まれた島外の農産物のせりが行なわれます。これは、地元にない農産物です。この日、島外からはキャベツ、玉ねぎ、りんご、柿、ほうれん草など入荷し、全て競り落とされました。

青果市場の様子を掲載しています。なお、青果市場については種子島公設地方卸売市場(0997-22-0216)へお問い合わせてください。

種子島公設地方卸売市場 人気の花き類 ニガダケも入荷...
種子島公設地方卸売市場 人気の花き類 ニガダケも入荷...
西之表市天神町にある市場です。JA種子屋久のさとうきび集出荷センターに隣接しています。駐車場も広く、色々な催事に利用されている場所です。 種子島では、花き園芸も盛んです。買人にも人気があります。菊の色は、紅、白、黄色など入荷していました。 ニガダケも大事な農産物です。旅館、民宿でもなくてはならないものです。最近、せり値も高くなっています。写真は、干しだいこん、サトイモ、安納芋、なすびなどです。
下調べ... 地元産からせり開始! せりも済んで...
下調べ... 地元産からせり開始! せりも済んで...
買人同士で、情報交換です。自分の入手したいものは、メモなどしています。そして、入念に下調べを行ないます。また、掲示板でのせり値も確認しています。 せり人愛用の竹の棒で、視差しながら早口でのしゃべりで、せりが行なわれます。そして、瞬時に落札者を見極めます。買人は、指で値を示していきます。 地元産のせりが一通り終ると、落札したものを集め車に積み込みます。ちょっと一服です。また、買人同士で情報交換もします。
競り落とされたものを仕分け! せりの準備! せり中...
競り落とされたものを仕分け! せりの準備! せり中...
競り落としたものは、確認しながら搬出していきます。 地元産のせりが終ると、島外の農産物のせりが行なわれますが、その準備をしているところです。コンテナから入荷品を買人たちが並べているところです。 島外産のせりの様子です。せり人が度々「自分の意志で値を付けるように。反応が遅い」などと注意を受ける場面もありました。少しでも安く買おうという気持ちは分かるが、せりではなくなるとのことでした。これが終ると、せりも無事終了です。
【撮影場所】
鹿児島県西之表市天神町種子島公設卸市場
【撮影日時】
2008年10月11日/7時42分〜8時59分
2014.2.14〜