戦後70年を記念する演奏会

平成27年9月11日(金)、西之表市榕城校区区民会館にて、戦後70年・節目の年を記念するハーモニカと唄の演奏会が行われました。

野首にお住いのハーモニカ演奏者である福元節雄さんが中心となり、「野首さわやかクラブ」が定期的にコーラスを行っているものです。

今年は戦後70年の節目の年となり、ハーモニカ演奏及びコーラスのほか、特攻隊として出撃し戦火に散った兄のお話しや参加された方々への戦中・戦後のことを語っていただきました。

その特別企画として行われたハーモニカと唄の演奏会の模様を写真と動画で掲載しています。

種子島中学校近くにある榕城校区の公民館で、午後2時より行われました。今回は特別に、当方の母も参加させていただきました。

コーラス「野首さわやかクラブ」の代表をされているハーモニカ演奏者福元節雄さんです。ハーモニカ演奏のほか、コールわかさの団員もされており、幅広く活動されています。

当サイト「ふるさと種子島」の管理人中原康信による自己紹介の模様です。写真は、2009年6月17日付、南日本新聞「ここに、生きる」で掲載された記事を紹介しているところです。

管理人の紹介のあと、戦没者への哀悼の意を込め全員による黙とうを行いました。

中里スミエさんです。学校では、わら人形を作り竹槍で兵隊さんを突き殺す練習をやっていたと、勉強は全くしなかったと話されていました。

森下ヤス子さんです。森下さんは、学童疎開のことが一番頭に残っていると。現在の鶴田町に疎開され、種子島を離れる時に、兵隊さんが無理やり親と引き離したことが記憶に残っていると話してくれました。

折田扶美子さんです。鹿児島の冷水峠近くの防空壕には、兵隊さんが入っており、戦後壕の中にはたくさんの金平糖やチョコレートなどが入っていたと話していました。

お茶を飲みながら、戦中・戦後のことを伺いました。みなさんそれぞれ、辛い思いをしていました。

福元さんのハーモニカです。一番右に最初通販で買った中国製のハーモニカがあります。現在は、トンボのハーモニカを使っています。音のバランスがよく、音色も素晴らしいと話していました。

神風特別攻撃隊忠誠隊に所属していた清則さんです。どこで撮影されたか定かではありませんが、飛行場には間違いなさそうです。優秀な成績で入隊し、昭和20年5月13日、出発前に、最後のオルガンを弾き、一番機(九六艦爆)前部持田さん、後部福元さんで台湾北東部宜蘭基地から出撃し、18歳の若さで慶良間周辺での戦火に散っています。

写真は、福元さんが出撃した九六式戦闘機の模型です。後部席で偵察を担当していました。

休憩と戦中・戦後の思い出を語った後、「荒城の月」のハーモニカ演奏をしてくれた福元さんです。最も得意で好きな曲のひとつだと聞いています。

全員でのコーラス曲は、今回、特別編で「同期の桜」、「里の秋」、「夕焼け小焼け」、「若鷲の歌」、「浜辺の歌」、「かえり船」、「熊毛小唄」、そして、最後に「花は咲く」です。写真は、「若鷲の歌」です。
動画はこちら⇒【里の秋・夕焼け小焼け 戦後70年記念ハーモニカと唄の演奏会】、【浜辺の歌 戦後70年記念ハーモニカと唄の演奏会】、【熊毛小唄 戦後70年記念ハーモニカと唄の演奏会】、【同期の桜 戦後70年記念ハーモニカと唄の演奏会】

戦火に散った人々もおそらく、ふるさとの親や兄弟のことを思い出しながら出発したことでしょう。ハーモニカは、どことなくふるさとの響きが聞こえてきます。福元さんの素朴なハーモニカ演奏を堪能できたひと時でした。