栖林種子嶋君功徳碑

　この記念碑は、栖林神社の境内にあります。栖林神社は、別名からいも神社とも言われ、種子島久基公を祀った神社です。甘藷栽培で功績を挙げた久基公の功績を称えた記念碑です。明治三十四年に建立されていますが、刻まれた文字もほとんど読み取ることが出来ます。その記念碑には次のように刻まれています。

　栖林種子嶋君功徳碑　　　八世孫従五位男爵種子島守時表題
種子嶋興益玖口永良部諸嶋？南海十二島平信基以清風孫色于此子孫世襲稱種子島氏中世？嶋津氏而其擁邑土有臣民猶一矣国然而世知十三世孫時尭傳葡菊牙之火器功天下而不知十八世孫栖林君久基傳琉球之甘藷澤洽後世者豈非以島津氏藩法事興大小禁外洩之故乎君為藩宰二十年興学励武？賢任能振起禎網更張政化一藩？然稱賢才郡吏有策開懇国分部原野者農以之水利難之君曰原野可開則百世之利也現住稔其地貝吏胥老？興之接視其地勢南議方法？工興役不数年得沃田数百？衆皆服其明殻尤用心邑政常授者家老勧孝俤謀農業恤孤寡元禄十一年琉球国王贈君甘藷一篭君聞其可以資民食命老農休左試植枝葉繁茂而根不魁断茎捕土捕完成魁累累如瓜味極甘美君大悦領植各村種子嶋地多？？甘藷一開民食常足維水旱興復病餓者無幾傳播内地稱曰薩摩芋？？地方往往種甘藷以充常食元文元年政仕號栖林卒年七十八一藩皆曰？元老矣磋乎時尭傳火器其功天下固大矣而火器凶器比之君傳甘藷使？土人民永遠不病凶荒其仁澤果為如何距君死今百六十年色人言反君則正？改容挙遺聞逸事互相涕涙所謂没世不譲者非耶余以甲午夏淅種子島曰且藩語種子嶋氏遺事心偉其世継基？傳平氏正統？南海孤嶋之中又慨君傳甘藷令？土人民永遠不病水旱徳澤極大矣而世不知君名姓因表君奮名胃為藩宰優常時深及後代者付諸氏刻碑若夫覆歴之詳言行之概有家譜及故老記逸事諸書宜就而者也
明治二十七年六月　　仙堂　岡千仭撰　鹿児嶋　小松文雄書
明治三十四年二月　　？臼臣興同士謀醵金建石

　碑文は以上です。文章の中で、・・・、？は読めない字、或いは変換不能の字です。また、刻まれている文字を誤って読み違えていることもあると思います。ご了承ください。

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