御崎神社の秋季大祭で奉納された西之上西目公民館の皆さんによるヤートセー(ゴエン節・タゲコ)です。上西目は野尻と木原部落を合せた地域です。ヤートセーなどの踊りは、一般的に口説踊りと呼ばれ、種子島の各地に存在しています。
上西目のヤートセーは、踊り子が全て男性だけで、女性が混在していません。したがって、男性的な元気あるヤートセーを楽しませてくれます。太鼓一人、鉦一人、入鼓一人、そして踊り子が十二人で合計十五人で披露してくれました。服装は、黒の衣装姿に頭に日本タオルのハチマキをして、色鮮やかなたすきがけ、そして黒の足袋でワラジを履いています。太鼓だけは華やかな衣装姿です。
一般的にヤートセーは、本踊り、崩しの二つの踊りから構成されています。写真一枚目は、本踊りの隊形です。一重円で反時計方向に進行して踊っているところです。ちょうどこの部分で「ヤートセー」の歌詞が歌われているのです。そのとき一時前進を止め、内側を向き合い、左手は垂直にひじを曲げ、右手は左のひじ付近に水平状態で手を添えている瞬間です。ヤートセーの持つ魅力ある瞬間です。
踊りに派手さはありませんが、穏やかな手踊りです。神社境内いっぱいに「ヤートセー」の掛け声が響いて、哀愁に満ち溢れた踊りを披露してくれました。
写真は、ヤートセーの出端です。鳴り物の太鼓が先頭です。太鼓の続き、入鼓、鉦、踊り子と続きます。 | |
写真は、ヤートセーの出だしです、太鼓の大きな掛け声で、清佐口説の唄が始まります。 | |
写真は、鳴り物の鉦です。直径約10センチほどの小さいものです。小さい素朴な音が絶妙な囃子となって聞こえてきます。 | |
写真は、ヤートセーの歌詞が出たときに一時前進を止め、内側を向き合い、左手を垂直に曲げ、そのとき右手は水平に左ひじに手を添え、両足を軽く曲げる所作で、ヤートセーの魅力ある踊りの瞬間です。このとき、太鼓は、高々に頭上に持上げて打ち鳴らしています。 | |
写真は、ヤートセーの崩しです。勇ましく鳴り物が響いてきます。正面から見ると、斜めに隊列しています。交互に入れ替わりながら踊るのが特徴です。 | |
写真は、ヤートセーの崩しです。素早く左右入れ替わります。崩しの見どころでもあります。これが終わると退場です。 |
※ 2015年10月25日(土)、南種子町西之御崎神社秋季大祭で奉納された上西目集落に伝承するヤートセーを撮影したものです。この動画に中には、ヤートセーの入場、本踊り、崩しを収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【種子島の郷土芸能:ヤートセー上西目集落御崎神社秋季大祭での奉納踊り2015年】