御崎神社の秋季大祭で奉納された、砂坂・官造牧公民館の皆さんによるヤートセーで、崩しはご縁節です。
ヤートセーなどの踊りは、一般的に口説踊りと呼ばれています。また、ヤートセーなどの手踊りは、中踊りとも呼ばれ大踊りが奉納された後、踊りを奉納していきます。ヤートセーは種子島の各地に存在しており、一番多く踊っている郷土芸能です。
西之校区にはたくさんのヤートセーがあり、各地域で少しずつ踊りが違います。本踊りは各地で同じですが、大きく違うところは、崩し部分の踊りです。砂坂・官造牧公民館の皆さんによるヤートセーは、踊り子が男性と女性が混在して踊ってくれます。したがって、優雅な踊りが一段と艶やかさも増し、色気のあるヤートセーを楽しませてくれます。
写真一枚目は、本踊りの様子で、一重円で反時計方向に進行しており、「ヤートセー」の掛け声が出て内側を向いているところです。この部分は、ヤートセーの中で最も好きな踊りの瞬間です。男性、女性問わず最も哀愁に満ち溢れており、心に残る感動を与えてくれます。
男性の服装は黒の衣装姿、頭に日本タオルのハチマキをして、色鮮やかなたすきがけ、そして黒の足袋でワラジを履いています。一方女性は鮮やかな衣装姿で、飾りのたすきがけです。踊り子全員で歌いながら本踊りが進行していき、「ヤートセー」の掛け声が随所に出てきます。太鼓一人、鉦一人、小鼓一人、そして踊り子が十一人(女性四人)で合計十四人での踊りです。
踊りに派手さはありませんが、静かで優雅な踊りです。秋空の神社境内いっぱいに「ヤートセー」の掛け声が響いて、哀愁たっぷりの踊りを披露してくれました。
写真は、ヤートセーの崩し部分の踊りです。崩しはご縁節です。神社正面で二列縦隊での踊りです。崩しは短時間で終わります。 |