御崎神社の秋季大祭で奉納された田代公民館の皆さんによるヤートセー(十七八)です。ヤートセーなどの踊りは、一般的に口説踊りと呼ばれ、種子島の各地に存在しています。しかし、各地域で少しずつ踊りに違いがみられます。全般的にいえることは、唄の歌詞は、清佐口説の文句です。そして、崩しに色々と工夫されています。
田代のヤートセーは、踊り子が男性と女性が混在して踊ってくれます。したがって、優雅な踊りが一段と艶やかさも増し、色気のあるヤートセーを楽しませてくれます。踊りの隊形は、本踊り、崩しの二つに分かれています。写真一枚目は、ヤートセーの本踊りです。円形の隊列で反時計方向に進行しながら踊り、前進を一時止めて内側を向き、左手を垂直に曲げ、その時右手を左のひじに添え、両足を軽く曲げる所作です。ヤートセーの最も哀愁に満ち溢れる瞬間です。
太鼓一人、鉦二人、入鼓二人、そして踊り子二十人(女性は十人)の合計二十七人で披露してくれました。男性の服装は、黒の衣装姿に頭に日本タオルのハチマキをして、色鮮やかなたすきがけ、そして、黒の足袋でワラジを履いています。女性は鮮やかな着物姿で白足袋にぞうりを履いています。また、太鼓だけは華やかな衣装姿です。
踊り子全員で歌いながら進行していき、「ヤートセー」の掛け声が随所に出てきて次第に踊りが盛り上がっていきます。最後の隊形の崩しでは、二列縦隊での踊りです。勇ましい太鼓が見所です。神社境内いっぱいに「ヤートセー」が響きわたり、民族的な雰囲気を演出してくれます。
女性の参加で、優雅さの中にも艶やかなヤートセーで観衆を魅了してくれ、哀愁たっぷりの踊りを披露してくれました。
ヤートセーの出端です。鳴り物を先頭に、円形の隊列になり、本踊りを披露します。 | |
ヤートセーの本踊りです。この踊りの部分は、ヤートセー全般に出てくる共通の所作です。なめらかに踊るのがポイントとなります。 | |
ヤートセーの内周の女性の踊り子です。男性同様に、前進を一時止めて内側を向き、左手を垂直に曲げ、その時右手を左のひじに添え、両足を軽く曲げる所作です。この時、手がまっすぐに伸びていることが大事です。 | |
写真は、外周の鳴り物です。これから、ヤートセーのかけ声が出てくる瞬間に移行します。ここの所作も見どころですよ。 | |
写真は、ヤートセーの崩しの踊りです。やとせーの表題に「ヤートセー十七八」と出てきますが、これは、崩しの踊りのときに出る歌詞の中に十七八という言葉が出てきます。それからきています。 |
2023年(令和5年)10月29日(日)、南種子町西之御崎神社秋季大祭で4年ぶりに復活して奉納された田代集落に伝承するヤートセーを紹介しています。この動画に中には、本踊り、引端などを収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【種子島の郷土芸能:ヤートセー 4年ぶりの復活奉納踊り!御崎神社令和5年度秋季大祭】
※ 2015年10月25日(日)、南種子町西之御崎神社秋季大祭で奉納された田代集落に伝承するヤートセー十七八を撮影したものです。この動画に中には、ヤートセーの出端、本踊り、引端などを収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【種子島の郷土芸能:ヤートセー田代集落御崎神社秋季大祭での奉納踊り2015年】