2007年、中種子町坂井本村で国道の改良工事に伴い、遺跡の発掘調査が行われました。南側が大津保遺跡、北側が小園遺跡です。テレビや新聞でも報道されていましたが、ここ大津保遺跡で、日本最古といわれている「落とし穴」が発掘されまして、平成19年1月20日、午後から現地説明会があり遺跡の発掘状況を身近に見ることができました。上記の写真は、大津保遺跡で発見された日本最古の落とし穴です。
種子島の地層は、一般的に次のようになっています。
アカホヤ」火山灰
縄文時代早期
旧石器
AT火山灰(シラス)(約27000年前)
種W火山灰(30000年前)
種V火山灰(38000年前)
で構成されています。
落とし穴は、「種W火山灰」の下で発見されています。写真では中央付近の土の色が橙色になっている部分が「種W火山灰」です。その下に落とし穴があるのですが、深さは1.2〜1.4m、幅は0.9〜1m、上部の穴の幅は1.6〜1.8mです。この遺跡周辺は昔、谷になっていてそのけものみちに落とし穴を作ったというものです。穴は全部で12あります。穴も大きいので、狙った獲物はいのししではないかとのことです。
ここ種子島で、またひとつ教科書を塗り替えるようなたいへん貴重なものが発見され、歴史研究家も注目していると聞きます。
大津保畑遺跡の北側の小園遺跡で見つかった日本最古の礫群です。上記の写真は、その遺跡で発見されたものです。左右、円形の炉あとです。大きい石と小さい石を使って、燻製にして長持ちさせるようにしていたと言うものです。礫群は全国で発見されていますが、30000年前の礫群がこのようにはっきりした形で発見されたのは、種子島だけだといいます。この礫群も歴史を塗り替えるような発見だとのことです。
【注意】現在、ここで発掘調査や展示をやっているのではありません。