平成23年11月5日(土)、種子島開発総合センターにおいて、市内の子供たちを対象とした伝統文化こども教室が行われました。
これは「地炉(囲炉裏)の会」が主体となり、お年寄りとのふれあいを通して、種子島の昔の行事や伝統・民話などを楽しく学ぶことを目指しています。
今回は、「椎の実クッキー」の予定でしたが、あいにく粉にする椎の実の不足で、石臼による粉引きの実演も中止となりました。そこで、椎の実を煎り、それを直接食べることに予定を変更しました。
写真は、椎の実を煎ったものです。生の状態は、白い実ですが、煎っていくと、次第に黄色く変色してきます。
写真は、乾燥した椎の実を選別しているところです。拾ってきた椎の実をひびの入ったものだけ選んでいるわけです。それは、実を煎るときにひびが入っていないと、実が弾けてしまうからです。
写真は、「ぢろ」に「ごとく」をして、昔は、「鍋をかけたりしていたんだよ」などと子供たちに話しているところです。
ぢろの会の始まりは、いつものように「きょうは、めっかりもうさん」というあいさつです。
写真は、子供たちの自己紹介を行っているところです。その間、椎の実を煎っているのです。
写真は、表面が少し焦がれるまで、煎ってるところです。フライパンからは、椎の実の香ばしい匂いが漂ってきます。
煎りあがったら、小さなざるに入れ、実を冷やしていきます。それが、写真です。冷やしていくと、実は次第に硬くなっていくのです。
写真は、実から芽が出ている様子です。実が湿っていると、芽が出やすくなるよと子供たちに廻しながら話していました。
煎った椎の実が冷めてきたら、皮をむき、それを食べているところです。結構、実は硬くなっており、歯の悪い人は、食べられないかも。総入れ歯の人は食べたら危険です。
今回、昔話を三つ聞かせてくれました。その中の「片目の神様」は次のようなお話です。
南種子町の大川の大川川に1本の木の橋が架かっていたそうな。その川には、がらっぱじょうが住んでおり、いつも人が通るたびに、「相撲取ろう、相撲取ろう」と話してきたそうな。ある日、立石の焼酎のみの好きなおじさんがそこを通りかかり、その話を聞いていたので、がらっぱじょうと相撲を取りたかったそうな。「よし、今日こそ、相撲取ろうから上がって来い」と酔っ払ろうたおじさんは、がらっぱじょうに言うたそうな。そして、がらっぱじょうは、「おいが、頭に手をやんな」と言い、また、おじさんは「おいが尻に手をやんな」と言い、その1本橋の上で相撲を取ったそうな。取っているうちに二人とも疲れてしもうて、橋の上からうっちゃえてしもうた。その下には、神様がいて、ちょうど頭の上に落ちて、その反動で目が飛び出し、片目になってしもうたそうな。その神様が怒り狂うてしまい、「川のものはすべて片目になってしまえ」と言うたそうな。それからといい、川の魚やえびなどはすべて片目になってしもうたと言うお話でした。
お茶の時間です。あったかい紅茶に、お菓子(ココア入りふあふあ蒸し菓子、このみやじょうの切り餅を揚げたもの)などを会のメンバーで用意されていました。それを一緒にいただいているところです。
会の最後は、ジュズダマのお話です。最近は、あまり見ることが少なくなってきたジュズダマです。川沿いや田んぼのくりなどに生えていました。実を取り、針などで、実の中を糸などを通して遊んだり、お手玉にしたり遊んでいたことなど話していました。
【ココア入りふあふあ蒸し菓子】の作り方
@ 薄力粉〜250g、ココア〜50g、ソーダ〜大さじ1、黒糖〜300gをふるいにかけておく。
A たまご〜3個、はちみつ〜大さじ3、酢〜大さじ1.5、牛乳〜280ccをよく混ぜる。
B 1と2をよく混ぜる。
C 蒸し器で、5〜7分間蒸すとふあふあ菓子の出来上がり。
《注意》当日の資料に基づいています。
超簡単なので、作ってみてくださいね。
なお、ぢろの会の子供たちは、いつでも誰でも参加できます。子供教室については、種子島開発総合センター(0997-23-3215)へお問い合わせてください。