平成28年7月22日(金)、西之表市市民会館ホールにて、平成28年度第26回西之表市ふるさと「少年の主張」発表大会が行われました。これは、弁論という場を通して自ら意見を述べ、ほかの考えを聞く中で、個々の児童生徒がもつ優れた資質、能力を磨き合い郷土愛に根ざした目的意識をもつ生き方の高揚を図ることを目的にしています。
今回、西之表市内小学校6年生11名、および種子島中学校1〜3年生6名が発表してくれました。しっかり、子供目線で社会や地域をとらえており、また、自分を信じて、夢を実現する大きな決意を持ち続けていることなど、はつらつとした発表が印象に残りました。また、今回、中学生の発表では、2名の男子の発表が聞けたのは大変良かったと思います。
その少年の主張の発表大会を写真と動画で掲載しています。なお、第26回西之表市ふるさと「少年の主張」発表大会の詳しいことについては、西之表市市役所教育委員会(0997-22-1111)へお問い合わせてください。
種子島で生きる父 | 二つの家族 二つのふるさと | 世界に羽ばたけ 未来の私 |
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榕城小学校6年道下文哉君の発表です。道下君の家族は種子島へ来て26年になり、父は、現在、難病の筋萎縮性側索硬化症ALSという病気になっており、4年が経過しています。文哉君の前では、弱音をはくことはないが、きっと心の中では、僕にはわからない苦しみと戦っているに違いないと。このほど、胃ろうの手術を決断することになったのは、佐賀にいる友人のゲンゾウさんのしなやかに生きている姿は、父に生きる勇気を与えてくれたこと。そして、6月に鹿児島でその手術を受け、現在は種子島の病院にきており、これから家族みんなで父を支えていきたいことなど発表してくれました。 | 上西小学校6年砂田哲兵君の発表です。砂田君は、今年で留学生活も2年目になり、上西小学校での卒業を決意しています。留学している間、ご両親はいつの間にか、引っ越しをしていて、びっくりしたこと。種子島では、地域やまわりの人たちは家族同様に接してくれており、自分にとっては、二つのふるさと。そして、二つの家族があることなど発表してくれました。 | 下西小学校6年倉橋明子さんの発表です。私たちの生活の中で、当たり前のことがほかの国ではどうだろうかと疑問を投げかけ、自分ではそうではないと。きっと、不自由な生活をしている人は世界にはたくさんいるのではと。貧しい人を助けようというCMが流れていた時、最初は、興味はなかったが、重たい袋を下げたおばあさんを手助けしたら、お母さんからは、人に助ける仕事が向いているのではといってくれたこと。そのご、CMが流れるたびに、私にもできることがあるかもしれないと思い、助けたいとの思いが高まったという。「貧しい国や村で貧しい人を助けたい」これが、私の夢だなどと発表してくれました。 倉橋さんは、この発表で優秀賞となりました。 |
国上野木之平の伝統芸能を守りぬく | 私が目指す六年生 | 自分を好きになりたい |
国上小学校6年河野あんりさんの発表です。野木平には、手打音頭という踊りがあり、甑島手打地域で踊られているもので、約130年前種子島に移住してきたときにその踊りも種子島で踊られるようになったこと。小さいときは、踊るのが恥ずかしかったが、おばあちゃっや地域の人から教えてもらうようになってから踊りができるようになり、今では、後輩に教えるまでになったと。敬老会やおいろぼしのときに現在踊られており、野木平地域に広く、長くつながっておくように地域の一員として、踊り続け守っていきたいことなど発表してくれました。 | 伊関小学校6年沖田ののかさんの発表です。最上級生になったことで、3つのことを目標にしています。一つ目は、6年生として、自信と勇気をもって、自分ができることを最後まで精いっぱいやりきること。二つ目は、なわとびで、チャレンジ鹿児島のレッツ3段跳びに挑戦しており、今年は5位以内に入ることです。三つ目は、リーダーシップを発揮することです。言葉でみんなを引っ張るタイプではなく、正しい行動でみんなの先頭に立ち、その姿で引っ張っていくリーダーでありたいことなど発表してくれました。 | 安納小学校6年平原実菜子さんの発表です。友達を泣かすこともあった自分の性格が嫌で、低学年の時に、5・6年生が、掃除の仕方や遊びをしてくれたことなどを思い出し、自分を変えたいと思ったことや下の学年に注意したある時、だれに対しても思ったことが言えるからいいねといわれた時、そんな風に見てくれている友達がいてくれてうれしくなったことなど発表してくれました。 |
わたしのチャレンジ宣言 | 上を向いて歩んでいきたい | ぼくの夢 |
現和小学校6年前沢巴菜さんの発表です。6年生で初めて相撲に挑戦することに。先生から、「6年生が現和小のリーダーでしょ。女子が一人も出ないなんて、誰がみんなを引っ張っていくの?」との問いに、「そうだ、私たちしかいない、私がやるんだ」と決意します。そして、相撲大会のことを思い出し、一つ下の沙羅さんは、毎回、相撲大会に出て、負けたら悔し涙を流していて、負けることが恥ずかしいことではないことに気づきます。それが後押しになって、相撲大会に出ることを決意します。最初は、四股を踏むことやすり足がうまく出来なかったが、練習を重ねるうちに相撲が楽しくなったり、また、相撲は、「相手を思いやることも大事なことだ」と気づいたことなど発表してくれました。 | 安城小学校6年川畑真凛さんの発表です。川畑さんは、6年間、同級生がいない状況が続いています。しかし、一人の私に回りがしっかりサポートしてくれているので、寂しくはなく、可哀そうでもなく、一人だと困ることが多いことです。先日、担任の先生との話で、「真凛さん、先生間違っていた。自分の勝手な物差しで、寂しいとか、辛いはずだと思い込んでいた」と。この少年の主張のことで本音で話しているうちに、自分のことが分かってくれて、胸がジーンと熱くなったこと。「私はここにいても、誰といても、置かれた場所で咲きたい!」、不自由は多くてもそうではなく、自分らしく、上を向いて歩いて行くことなどを発表してくれました。 川畑さんは、この発表で最優秀賞となりました。 |
古田小学校6年黒崎健信君の発表です。黒崎君の夢は、世界に認められる芸術家になって種子島に胸を張って帰ってくることです。保育園のころから、絵を描くことが大好きで、ほかの人から褒められる機会も多くなり、才能があることに気が付きます。今ではその思いが強く、将来は有名な絵描きになりたいことを熱く語ってくれました。そして、種子島の人たちに役立つような活動も行っていきたいと。 黒崎君は、この発表で優秀賞となりました。 |
私のふるさと | この海をずっと | 友達とは |
住吉小学校6年實佑莉さんの発表です。實さんの住吉小学校は、高台にあり、住吉漁港など景色を一望できる場所にあります。校庭には、創立90周年記念に鹿児島県知事 後藤多喜蔵氏が詠んだ歌碑もあります。「眺めよし 人も亦よし 住吉の 学びの庭も 栄えゆくらん」と。實さんのお気に入りの場所は、校舎の屋上です。水平線まできれいに見渡すことができ、夏の晴れた日の午後は、とても気持ちがよく、すがすがしい気持ちになるそうです。住吉は、景色だけではなく、人の温かさのある町であること、しかし、住吉もいいとこばかりではなく、海にはごみが散乱していることに胸を痛め、海岸清掃活動にも参加していること、住吉の海を守っていきたいことなど発表してくれました。 | 種子島中学校1年小嶋友紀君の発表です。種子島の海は、どこの海よりも美しいと思う。鉄浜海岸での海岸清掃に参加して、発泡スチロールなどのプラスティックのゴミが多いことで、まず、ゴミはしっかり持ち帰ること、また、ゴミを拾うことにより、海がきれいになるなどこれからも参加したいこと、種子島の海を守るために小さいことではあるが、海岸清掃活動などに参加して種子島の海を守っていきたいと訴えました。 | 種子島中学校1年田中まなつさんの発表です。5年生の時に転校し、今は転校したことで、今の私を大きく成長させてくれていること、小学校3年の時に友達と大喧嘩して、その時に仲裁として加わった親友がいて今は、気さくな仲間となっていること、中学1年生は、最もいじめが多くて、自分も全く他人事ではないこと、友達を大切にして気をつけていきたいことなど発表してくれました。 |
笑顔を届けたい | 動物の立場にたって | わたしの故郷(ふるさと) |
種子島中学校2年M上愛佳さんの発表です。M上さんは、小学校6年の時にもこの場で主張し、最優秀賞を受賞していました。今回は中学生の目で見た発表です。周囲には、笑顔を届けてくれる家族や仲間がいること、以前、学校を休んで寝込んだときに妹たちが、楽しい話やおかしなことをして笑わしてくれたとき、なぜか、気が楽になったこと、みんなを笑顔にできるようなことをやりたいこと、そんな元気が出るような笑顔を届けられたら素敵ではないかと。笑顔は笑顔から始まること、だからこそ、毎日明るく生きていきたいことなど発表してくれました。 | 種子島中学校2年高崎友里さんの発表です。高崎さんは、動物の殺処分について発表しました。テレビで報道された殺処分を見たときにショックを受けたこと、殺処分について詳しいく知るために図書室で調べたこと、日本では年間12万8千トンのイヌやネコの殺処分が行われていることが分かったこと、そのことを知り、更に恐ろしくなったこと、もういらないという命もある一方で、お金を出してまで命を買おうとする現実もあること、動物の立場にたって、寄り添えるような人になる必要があると訴えました。 | 種子島中学校3年河野真理杏さんの発表です。地元が好きで、人が優しいところ、長閑で自然が美しいことが私の心を癒してくれると、最近は、地域の人たちと触れ合うことがなくて、寂しくなっているので、地域の行事には積極的に参加しようと。野木平には、トシドンという大晦日の伝統行事があって、保育園の時には、何度かトシドンからお説教されてきたこと、お説教されているときには、恐怖しか感じなかったが、トシドンが帰るときに背中に大きな餅をあげてくれ、その餅を使って祖母が美味しいものを作ってくれたこと、最近は高齢化が進み、このままでは、トシドンがなくなるのではと感じていること、地域では、鹿児島へも行きPRを行っていると。また、野木平は、約130年前に甑島から移住してきて、この地を開拓してきた。今年で76歳になる祖母から当時の苦労話を聞いて感動したこと、そして、この地に住むものとして、語り継がなければならないことを強く感じたことなど発表してくれました。 |
夢に向かって | 表彰 | 表彰 |
種子島中学校3年岩坪空成君の発表です。小学4年生から中学1年までは、ゲームが好きだったので、プログラマーになりたいと思ってきたこと、プログラマーの仕事を調べたら、ゲームだけではなくて、医療にも使われていることが分かったこと、そのほか、色々な仕事があったことを知ることができたこと、すきだけで仕事ができるのか疑問を持ち、最初に考えていた夢が、どんどん変わっていくのを不思議だったし、嫌だったこと、しかし、最近では、色々な視点で自分のことや夢について考えることができるようになったと。将来、何をしたいかが決まっていないが、将来が不安になったわけではなく、自分が後悔しないように慎重に道を選べるいいことだと前向きに考えていることなどを発表してくれました。 | 最優秀賞を受賞した安城小学校6年川畑さんの表彰です。立石教育長から賞状、楯などを手渡され、最後に握手をしている様子です。 | 優秀賞を受賞した下西小学校6年倉橋さんの表彰です。教育長から賞状が手渡されました。 |
※ 2016年7月22日、種子島の西之表市民会館で行われた第26回西之表市ふるさと「少年の主張」発表大会の模様をダイジェストで紹介しています。この動画の中には、西之表市内各小学校6年及び種子島中学校1〜3年までのの主張16人のを焦点を絞って収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【第26回西之表市ふるさと「少年の主張」発表大会ダイジェスト】