中種子町野間下田地域に伝承されている下田カタロウ(アッチャメ)です。「アッチャメ」は、150年ほど前に中種子町野間下田集落に実在した「下田嘉太郎」をモデルにした歌です。下田集落に伝わるこの踊りは、以前より中種子町連合青年団により歌い踊り継がれてきています。
アッチャメとは沖縄の言葉で、アチャラカマイというそうで、形にこだわらない踊りのことをさしています。下田嘉太郎の歌で、最初は馬鹿にしているが、最後は褒め称えている踊りです。
アッチャメの踊りは、前半はややゆっくりした踊りですが、後半になると次第に踊りが速くなってきます。同じ形の繰り返しですが、写真のような足を交互に持ち上げて踊るので、速くなると大変きつい踊りになってきます。踊ったあと、吐息を詰まらせていました。
アッチャメの踊りは、出端、本踊りから成り立っています。今回、出端は省略されていました。写真は、本踊りです。踊る位置は、始終変わりません。 | |
写真は、歌・鳴り物です。下田カタロウの歌を歌っていきます。 | |
写真は、後半の踊りで、踊るスピードが速くなっています。この位置から、足をくぐらせる体勢になって行きます。写真一枚目の動作です。 |
下田嘉太郎は船乗りゃやめろよ 佐多の岬で 船かえすよ アッチャメーノー イケンソーライ
下田嘉太郎は高い帆まくなよ 風が情けを知るものかよ アッチャメーノー イケンソーライ
下田嘉太郎をげしのうはぎゃるなよ 野間の八ヶ町の米を積むよ アッチャメーノー イケンソーライ
下田嘉太郎は戸口を迷うてよ 縁の玄関庭と見たよ アッチャメーノー イケンソーライ
焼酎と思えば瓶さえむじょかよ 中の焼酎はなおむじょかよ アッチャメーノー イケンソーライ
下田嘉市は鍬の柄にゃ好かぬよ ノミとチョウナとバンジョウガネよ アッチャメーノー イケンソーライ
それはそうじゃないその唄かえすよ あまり器用でしょのみ唄よ アッチャメーノー イケンソーライ
下田嘉太郎は異国を拝めよ 異国船から助けられた アッチャメーノー イケンソーライ
くされアッチャメが流行りきたからでよ 立たぬ名も立つ腹も立つよ アッチャメーノー イケンソーライ
下田アッチャメの絶え果てるまでもよ またとこん里へこん里へ アッチャメーノー イケンソーライ