平成21年8月8日(土)、西之表市民会館にて、「種子島民謡ルネッサンス民謡を歌おう会・聞こう会」の六回目(最終回)が行われました。種子島に伝承されている伝統芸能、郷土芸能、民謡などを実際に歌っている人や団体などを招いて、素晴らしい民俗芸能に披露していただいたり、そして民謡を歌ってもらい生で楽しもうとするものです。種子島は民謡の宝庫だけど、少子化に伴い、急速に消滅したり、伝承されなくなってきています。哀愁に富んだ種子島の民謡などを再発見する目的もあります。
今回の内容は次のとおりです。
@下田カタロウ(アッチャメ)〜保存会員(中種子町野間下田)
A三味線と民謡〜陽穂会(中種子町)
B記念講話〜演題「わたしと種子島民謡」向井秋雄さん(南種子町平山浜田)
C修了式〜皆勤賞、5回参加者
ルネッサンス民謡を歌おう会・聞こう会は、毎月一回土曜日に行われてきましたが、今回で最終を迎えました。なお、平成21年10月25日(日)に「民謡バスツアー」を計画しています。参加費として1,300円程度が必要です。連絡先は、西之表市役所経済観光課(0997-22-1111)までお問い合わせてください。
写真1枚目は、関係者、参加された方々への感謝と、今回が最終回であること、そして「最後は楽しくやっていきたい」などと述べていました。
会長あいさつ
アッチャメ〜出端
写真2枚目は、中種子町野間下田地域に伝承されている下田カタロウ(アッチャメ)です。今回保存会員4名で踊りを披露してくれました。アッチャメとは沖縄の言葉で、アチャラカマイというそうで、形にこだわらない踊りのことをさしています。下田嘉太郎の歌で、最初は、馬鹿にしているが最後は褒め称えている踊りです。
写真3枚目は、アッチャメの踊りは、前半はややゆっくりした踊りですが、後半になると次第に踊りが速くなってきます。同じ形の繰り返しですが、写真のような足を交互に持ち上げて踊るので、速くなると大変きつい踊りになってきます。踊ったあと、吐息を詰まらせていました。
アッチャメ〜後半
田カタロウ〜みんなで歌う
写真4枚目は、下田カタロウをみんなで歌っているところです。会場には、たくさんの民謡好きな方が参加していました。指導者も熱の入った歌を披露していました。
写真5枚目は、中種子町を中心にして、活動している陽穂会のみなさんです。幼児、小学生、中学生、高校生など幅広く参加しています。津軽じょんがら、種子島の民謡の草切り節、ようかい、こっちこい、鹿児島おはら節など、元気ある声で歌ってくれました。写真は、「鹿児島おはら節」の歌と演奏です。
三味線と民謡〜陽穂会
表彰〜陽穂会
写真6枚目は、陽穂会のみなさんは、この会への参加は、第3回目と今回参加してくれました。石原会長から感謝状が手渡れました。
写真7枚目は、終戦後、地元で慶応生まれの爺さんの歌を聞いたのがきっかけで、民謡の世界に入り込んでいったことや、その後、昭和38年に集落から寄り集まり、現在の平山保存会を作ったことなど話してくれました。また、種子島の民謡は、7775の26文字で成り立っていることも教えてくれました。
「わたしと種子島民謡」〜向井秋雄さん
表彰〜向井秋雄さん
写真8枚目は、向井秋雄さんは、第1回、第3回、そして今回出演してくれました。石原会長から感謝状を手渡されました。
表彰〜皆勤・5回参加者
写真9枚目は、民謡を歌おう会・聞こう会は6回行われました。皆勤された方、5回参加された方には修了証が手渡されました。
下田アッチャメ
1 下田かたろうは船乗りゃやめうよ 佐多の岬で船返すよ ※アッチャメのイケンソーライ ソイジャソイジャ
2 下田かたろうは高い帆まくなよ 風が情けを知るものかよ ※
3 下田かたろうをげしのうはぎゃるなよ 野間の8ヶ町の米を積むよ ※
4 下田かたろうは戸口を迷うてよ 縁の玄関庭とみたよ ※
5 焼酎と思えば瓶さえむじょかよ 中の焼酎はなおむじょかよ ※
6 下田嘉市は鍬の柄にゃすかぬよ ノミとチョウナと万丈ガネよ ※
7 それはそうじゃないそのうた返すよ あまり器用で しょのみ唄よ ※
8 くされアッチャメが流行きたからでよ 立たぬ名も立つ腹も立つよ ※
9 下田アッチャメの絶え果てるまでもよ またと来ん里へ こん里よ ※
こっち来い
1 おっかんよう、思わんかよ、おら寝た間にも 波の引く間も、忘りゃせんど、こっち来い
2 波の引く間も、忘れてなろか、五年このかた、抱いて寝とう、こっち来い
3 行たて来るから、身を大切に、荒い風にも、合わぬごと、こっち来い
4 忘りゃせねども、月日がたてば、次第しだいに、うすくなる、こっち来い
5 雨の降る日と、日暮しもとは、生まれ在所を、思い出す、こっち来い
6 生まれ在所の、どしこそ良かよ、かける言葉も、しおらしこう、こっち来い
なお、種子島民謡ルネッサンス 民謡を歌おう会・聞こう会については、種子島開発総合センター(0997-23-3215)にお問い合わせてください。