棒踊りの由来について、少し説明しますと、
古田に伝わる棒踊りは、日置郡より安城に移住して来られそのうち当古田に転住された上妻次郎氏によって教えられ、大正十年青年会員だった上妻静馬氏等が最初の教受者となり、その後毎年十月十七日の豊受神社の願成就の余興として踊り伝えられてきました。その後、昭和四年以降踊りも途絶えていましたが、昭和三十九年古田小学校鉄筋校舎落成に踊りが復活されるようになります。
しかし、踊り手の不足で途絶えそうになりますが、有志の協力のもと一組だけは奉納してきたのです。その後、存続も危ぶまれる中、郷土芸能復興への気運が高まり、棒踊りを継承する保存会組織を結成してきました。踊り手の高齢化に伴う中、伝承保存を中学校に協力を要請したところ、校長先生のよき理解のもとで、昭和五十四年より伝承されるようになり、平成二年より女子生徒も加わっています。そして、平成二十年からは古田小学校の児童も棒踊りに加わるようになりました。
その後、平成十一年四月七日に西之表市の指定文化財になり、現在、十月の第三日曜日の願成就で一般、高校生、中学生、小学生で午前、午後踊りを奉納しています。
写真一枚目の踊りは、午後の踊りで一回目の本踊りの様子で高校生、中学生、小学生が中心になっています。本踊りの前半部分で棒と鎌が頭上で打ち合いになっているところです。古田の棒踊りは、棒と鎌との打ち合いが激しく、勇壮な踊りが特徴です。皆さんが躍動感とスピード感のある踊りを披露してくれました。
棒踊りの服装は、かすりの着物に、テコ、キャ半、赤い前掛けをし、白いハチマキ、白いタスキ、黄色の帯を締めて踊ります。踊り子は、150センチの棒と70センチの鎌を持っています。そして、鎌の柄には、房が付いています。神社入口付近から入場し、棒踊りの歌に合わせて、鎌は中央、棒は鎌の両サイドの配置の三列に並び、右手で棒を担ぎ、また、鎌は手と鎌は腰に当てゆっくりと、ホーという掛け声を出します。
踊りは、大きく分けて、四つの部分から成り立っています。入場→棒突き→本踊り→退場です。棒突きは、定位置で体を左右に振りながら、力強く棒を突く踊りです。それが終わると踊る体制をとり、本踊りを披露します。棒と鎌の踊り子が、前後左右巧みにすばやく動き、棒と鎌とが打ち合いになります。
ところで、唄とハヤシがいて、神社前で唄ったり、本踊りの時はハヤシます。例えば、こんな風です。最初の出だし部分です。「ヤー、サーサーサ、チョイヘイヤサー、エイエイ、エイエイ、サーサー・・・・・・・」。歌は交代で、棒踊りの唄を唄います。
直接生の声で踊るので、踊りも次第に力がこもってきます。勇敢な踊りで聴衆を魅了させてくれます。元気ある児童、生徒の皆さんが一生懸命踊ってくれ、感動させられる踊りです。なお、踊りは二回繰り返され奉納されます。それが終わると、また元の入場位置まで退場して棒踊りが終了します。
棒踊りの唄です。入場、本踊り、退場のときに棒踊りの唄を唄います。写真は、入場時です。二人で、交互に唄います。 | |
棒踊りの入場です。鎌は腰に当て、棒は右肩に担いで、勇ましく唄に合わせて踊る位置まで前進します。普通の踊りではないので、つま先を持ち上げたりはしません。 | |
棒踊りのハヤシです。本踊りのときに調子をかけます。その調子に合わせて踊るのです。【2013年10月20日】 | |
入場が終ると棒突きです。定位置で、棒踊りの歌にあわせて、体を左右に振りながら棒を突く踊りです。棒を持ち上げたときに、踊り子の目線は、棒の先端部を見ています。ここが重要なポイントとなります。これが終ると本踊りが始まります。 | |
本踊りは、同じ踊りを二回繰り返します。写真は、本踊りの最後の場面です。鎌が横向きの低い姿勢で、棒の押さえを受け、そして、鎌は立ち上がり、状態を前に向き、棒・鎌ともに二歩前進して踊りは終了します。 | |
本踊りが二回繰り返されると、棒踊りの奉納が終わり、退場です。退場するときも、棒踊りの唄に合せて神社を後にします。 |
一、 今こそ参(まい)る
神に参詣(さんけい)す
二、 焼野(やけの)のキジは
岡の背(せ)に住む
三、 オセロが山は
前は大川(だいかわ)
四、 鎌(かま)の柄(え)が折れた
三束(さんば)切りおく
以上です。
2024年(令和6年)10月20日(日)、西之表市古田豊受神社の願成就で、旧古田中学校体育館での古田棒踊りを紹介しています。この動画に中には、棒踊りの入場、棒突き、二回の本踊り、退場、棒踊り保存会長の感想を収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【種子島の郷土芸能:古田棒踊り令和6年古田豊受神社願成就での奉納踊り】
2023年(令和5年)10月15日(日)、西之表市古田豊受神社の願成就で、午後からの神社境内での4年ぶりの復活奉納古田棒踊を紹介しています。この動画に中には、棒踊の入場、棒突き、二回の本踊り、退場、棒踊保存会長及び踊り子の感想を収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【種子島の郷土芸能:古田棒踊 4年ぶりの復活奉納踊り!古田豊受神社令和5年願成就】
2019年(令和元年)10月20日(日)、西之表市古田豊受神社の願成就で奉納された午後からの神社境内での奉納棒踊りを紹介しています。この動画に中には、棒踊りの入場、棒突き、本踊り、退場を収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【種子島の伝統芸能:古田棒踊り豊受神社願成就での奉納踊り2019年】
2018年(平成30年)10月21日、西之表市古田豊受神社の願成就で奉納された午後からの神社境内での奉納棒踊りを紹介しています。この動画に中には、棒踊りの入場、棒突き、本踊り、退場、踊り子のコメントを収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【種子島の伝統芸能:古田棒踊り豊受神社願成就での奉納踊り2018年】
2017年(平成29年)10月15日、西之表市古田豊受神社の願成就で奉納された午前の古田棒踊りを紹介しています。この動画に中には、踊り子参列者のコメント、棒踊りの入場、棒突き、本踊り、退場、踊り子のコメントを収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【種子島の伝統芸能:古田棒踊り豊受神社願成就での踊り2017年】
2015年(平成27年)10月18日、西之表市古田豊受神社の願成就で奉納された午後の古田棒踊りを紹介しています。この動画に中には、棒踊りの入場、棒突き、本踊り、退場を収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【種子島の伝統芸能:古田棒踊り豊受神社願成就での踊り2016年】
2015年(平成27年)10月18日、西之表市古田豊受神社の願成就で奉納された午後の古田棒踊りを撮影したものです。この動画に中には、棒踊りの入場、棒突き、本踊り、退場を収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
2014年(平成26年)10月19日、西之表市古田豊受神社の願成就で奉納された午後の古田棒踊りを撮影したものです。この動画に中には、棒踊りの入場、棒突き、本踊り、退場を収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
2013年(平成25年)10月20日、西之表市古田豊受神社の願成就で奉納された午後の古田棒踊りを撮影したものです。この動画に中には、棒踊りの入場、棒突き、本踊り、退場を収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【種子島の郷土芸能:棒踊り平成25年古田豊受神社願成就での奉納踊り】
2012年(平成24年)10月21日、西之表市古田豊受神社の願成就で奉納された古田棒踊りを撮影したものです。この動画に中には、棒踊りの入場、棒突き、本踊り、退場を収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。