南種子町制五十周年を記念して「ふるさと祭り」が行われ、その会場で披露された西之官造牧(かんぞうまき)公民館の皆さんによるヤートセーです。
ヤートセーなどの踊りは、一般的に口説踊りと呼ばれています。種子島の各地に存在しています。少しずつ踊りの隊形や太鼓や鉦などが違っています。ここのヤートセーの特徴は、踊り子が全て男性だけで踊ることです。女性が混在していません。
踊りの隊形は二つに分かれており、前半は円形の隊列、後半は垂直の隊形で踊りを披露します。写真の隊形は前半の踊りです。円形で反時計方向に進行していきます。太鼓一人、鉦一人、小鼓一人、そして踊り子が十五人で合計十八人で披露します。服装は、黒の衣装姿に頭にハチマキをして、色鮮やかなたすきがけ、そして黒の足袋でワラジを履いて小鼓や鉦を持っています。太鼓だけは華やかな衣装姿です。
踊り子全員合唱しながら進行していき、「ヤートセー」の掛け声が随所に出てきて盛り上がっていきます。後半の隊形は、全員二列縦隊になり、短い踊りで締めくくられます。踊りに派手さはありませんが、静かで優雅な踊りです。会場いっぱいに「ヤートセー」の掛け声が響きわたり、哀愁たっぷりの踊りを披露してくれました。
写真は、本踊りが終わり、踊る隊形を円形から水平対面で踊るヤートセーの崩しです。踊りの隊形からして、崩しは、ゴエン節と思われます。崩しは短い踊りで、これが終わると、ヤートセーも終了です。 |