島間上方地域に伝承されている座敷舞の「バックー舞」です。バックー舞もほとんど見る機会のない郷土芸能です。踊り手の柳田氏は、国立劇場で「バックー舞」を踊った方です。バックー舞は、特別踊りを披露する日時が予め決まっているわけではなく、色々な祝宴席において、場の雰囲気や場を盛り上げるために、踊り子を囃し立てて、初めて踊りが披露されると言うものであります。
ところで、バックーとは、種子島弁でカエルのことを言っています。したがって、バックー舞いはカエルの踊りで、カエルから見た人間模様を踊りにしたものです。なお、バックー舞いの歌、ハヤシは、島間上方西園さんが行ってくれました。舞手は、簡単な服装で、物まね的な所作で、舞を披露していきます。
バックー舞は、ヒキガエルの一日の行動をユーモアたっぷりに表現したものです。写真一枚目は、平成22年4月29日、西之表市赤尾木城文化伝承館月窓亭のオープニングで披露された「バックー舞」です。見事な所作で、踊りを披露してくれました。
踊る前は、踊り手を囃子立てていきます。周囲からの囃子がないと踊りが成立しません。やがて、踊り手が、頭にはちまきをしながら座敷に出ていき踊りを披露してくれます。 | |
夜中に主人が起きて、邪魔になったバックー(カエル)を蹴飛ばして、ひっくり返ったところの様子です。このあと、カエルは、熱湯の汁がかかってしまい、ひっくり返えり、踊りも終了します。柳田さんの立派な踊りに感動、或いは笑いに感激します。写真は、踊りの終盤で、カエルがひっくり返った様子です。 | |
写真は、平成21年7月18日、西之表市民会館で披露された「バックー舞」です。 |
※ 平成27年11月2日、南種子町農業者トレーニングセンターで行われた「種子島歌い継がれた民謡と踊りの祭典」での島間伝統文化保存会による「バックー舞」を紹介しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【バックー舞 島間伝統文化保存会種子島民謡と踊りの祭典での唄舞】