そばは、タデ科の一年草で、原産地は中国雲南省からヒマラヤ周辺といわれています。日本へは、縄文時代後期に中国から朝鮮半島を経て伝えられてきたとされます。
日本での生産量は、1.北海道16,000t、2.長野県2,300t、3.茨城県1,980t、4.福井県1,930t、5.山形県1,620t、そして、7位に鹿児島県1,040t です。
種子島では、春そば研究会が中心となり、約5年前から栽培が行われています。昔、種子島でもそばは作られていましたが、麺の状態で食べられる習慣がなかったので、普及するまでには至らなかった経緯があります。
そばの普及のない種子島で、昔懐かしかったそばを作ってみようと立ち上がったのが、春そば研究会のメンバーです。そば打ちを行って、自分でも打ったそばを食べてみたいとの気持ちがあったという。
表1に種子島でのそば栽培状況を示したものです。栽培面積は5.5ヘクタール、栽培戸数は7戸、生産量は4.4トンです。
西之表市 | 中種子町 | 南種子町 | 合計 | |
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栽培面積(ha) | 5.5 | - | - | 5.5 |
栽培戸数(戸) | 7 | - | - | 7 |
生産量(t) | 4.4 | - | - | 4.4 |
一般的にそばは、やせた土壌でも栽培できる利点があります。その種子島で栽培されているそばの品種は、「春の息吹」というそばの中でも最も美味しいとされている高級食材です。
種子島では、3月に植え付け、5月下旬ごろ収穫時期を迎えます。短期間で収穫できる利点があり、畑を年間通じて活用できます。
写真一枚目は、春そば研究会榎元会長さんのそば畑です。面積は1.1ヘクタールです。一面純白の花を咲かせています。そばの背丈は、60〜70センチくらいです。
写真二枚目は、そばの花や黒く熟した実です。そして、5月の下旬ごろ機械で刈り取り収穫します。刈り取ったそばは、乾燥させます。
そのほか、西之表市立上西小学校では、校庭の南側に、そば園を作り、そばを育成しています。すでに刈取りが行われ、学校内で乾燥中です。そして、脱穀した後、そば粉にして、そば打ち体験なども行います。子どもたちのそばへの関心も深まるように学校、地域で取組を行っています。
写真四枚目は、春そばの種蒔きです。国上で農業されている日笠山さんのそば畑です。この日、6反の畑で種まきを行いました。今年は全般的に種まきが遅れています。例年なら3月には種まきが終わっているものです。6反の畑に約30キロの種蒔きが行われました。機械で作業するので、ほとんど手間がかかりません。
畑は、大変日当たりのよい場所です。これから順調に生育し、美味しい種子島の春そばが収穫されます。
【資料・実績データ提供:西之表市役所・中種子町役場・南種子町役場様】
そば畑
そばの花
そばの収穫
春そばの種まき
※ 2017年6月15日、種子島の西之表市国上桜園のそば畑での春そばの収穫作業を紹介しています。この動画の中には、ハーベスタによる収穫作業、春そば研究会脇田峰生さんのコメントなどを収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
※ 平成29年4月15日(土)、西之表市国上桜園で、春そば栽培農家の日笠山さんの畑で、トラクターによるそばの種蒔き作業の模様を紹介しています。この動画の中には、トラクターでの春そばの種まき作業、脇田峰生さん、日笠山隆さんの感想などを収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
※ 2016年5月23日(月)、西之表市安納大平で、春そば研究会会長榎元さんの畑で、ハーベスタによるそばの刈り取り収穫作業の模様を紹介しています。この動画の中には、ハーベスタでの刈り取り作業、脇田さんの感想などを収録しています。なお、動画の最後で、レンズフードのけられが発生しています。ご了承ください。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。