平成22年11月6日(土)、種子島開発総合センターにおいて、市内の子供たちを対象とした伝統文化こども教室が行われました。
これは「地炉(囲炉裏)の会」が主体となり、お年寄りとのふれあいを通して、種子島の昔の行事や伝統・民話などを楽しく学ぶことを目指しています。
今回、7名の子供たちが参加してくれました。
今回は、どんぐりで遊ぶことです。会の皆さんが、用意したどんぐりは、クヌギ、マデバシイ、ウバメガシ、アラカシのもの。そのほか、スダジイや栗の実なども用意されていました。
鮫島先生より、集めたどんぐりを紹介してくれました。どんぐりは、実の傘部分があるものを一般的に言うそうです。実全体を皮で覆っているものは、どんぐりとは呼ばないことも教えてくれました。
会は、いつものように「きょうはめっかりもうさん」という種子島弁のあいさつで始まりです。
ところで、どうして「やじろべえ(弥次郎兵衛)」というのか、その語源を調べてみたところ、江戸時代の東海道中膝栗毛に登場する弥次郎兵衛に由来しています。荷物を棒の先に吊るして、肩に担いで運ぶ姿を表しています。
やじろべえは、左右に伸ばした手の先の重りでバランスをとり、人の形をした日本の伝統的な玩具です。
出来上がったものを回して見ているところです。中心もずれていなくて、安定したどんぐりのコマでした。
どんぐりにキリで、穴を開けたりするのは、固定しにくいこともあるのですが、現在では、どんぐりを簡単に固定できる道具があるんですね。その道具を使ってキリで穴を開けているところです。大人も子供も真剣に取り組んでいました。
マテバシイのどんぐりに左右斜めに穴を開け、竹ひごを適当な長さに切ったものを差し込み、その先に重りになるようなどんぐりをつけて、胴体の下に、短めなたけひごを差し込み、ボンドで固定すれば、どんぐりのやじろべえの出来上がりです。
いち早く、川村先生が作ってくれました。それが写真四枚目です。バランスが取れて、左右に揺られながら、それでも落ちたりしないことに子供たちも不思議そうに見つめていました。子供たちだけでなく、大人も大いに喜んでいました。
お母さんと一緒に作り、出来上がったのを喜んでいるところです。やっと、完成です。
やじろべえは、不思議なんですねぇ〜。どうして、こんな状態で、バランスが取れているんだろう?って。お母さんは、首を傾げるばかりでした。真横の状態になっているの! 不思議?!
やじろべえは、どこにおいてもバランスを取ってくれるのです。頭の上においたところです。どうです、ちゃんとバランス取れているよ。子供たちもやじろべえにすっかりとりこになっています。頭の上においたり。
鼻や顔の上においてもバランスを取ってくれます。お母さんも喜んでいるんですよ。ああー、楽しいな!。
川村先生は、クヌギのどんぐりやクリ、シイの実を使って、人形を作ってくれました。また、松かさなども使って。
どんぐりは、色々なものを作ることができるんだな。また、大人でも子供でも気持ちよく遊べるね。工夫次第で、遊びがどんどんできるんだ。
会の終わりは、自分の作ったやじろべえをみんなに紹介しました。やじろべえ、ちゃんとバランス取れていましたよ。