平成24年1月7日(土)、種子島開発総合センターにおいて、市内の子供たちを対象とした伝統文化こども教室が行われました。
これは「地炉(囲炉裏)の会」が主体となり、お年寄りとのふれあいを通して、種子島の昔の行事や伝統・民話などを楽しく学ぶことを目指しています。
今回は、種子島のお正月行事である「このみやじょう」を作ることです。
写真は、今回作ったこのみやじょうです。それを種子島開発総合センターの民具室に飾ったものです。今年の豊作を祈り、作業の安全なども祈願していきます。
このみやじょうは、種子島の各地域で実施されている正月行事です。一月十四、十五日の小正月に行なわれ、蚕のまゆに似せた四角に切られた切り餅をやなぎやコヤスギの小枝にさし、門木や家の中の柱に飾って蚕の豊作を祝うものです。
鉄砲館入口のしめ縄は、種子島家のしめ縄で、「鶴の巣ごもり」と呼ばれており、しめ縄の下に、茅で編んだ篭を結びつけ、中に丸い餅を入れており、「鶴の巣」の上のダイダイは、鶴の卵を表しています。また、しめ縄は、代々横山の園田家が作っていたといいます。写真が、「鶴の巣」です。
写真は、会の皆さんが準備した紅白の切り餅です。そして、切り餅を差す小枝は、エゴノキの小枝を準備しています。
写真は、このみやじょうの説明と作り方を教えているところです。昔は、小枝に使う木は、ロクロギを使っていました。ロクロギは、別名エゴノキとも言います。したがって、エゴノキとロクロギは同じものなのです。
写真は、今回作るこのみやじょうの切り餅をロクロギの小枝に刺していき、出来上がっていくのを喜んでいる子供たちです。
会のメンバーも鉄砲館や月窓亭でも飾り付けるのを作っていきます。めでたいことなので、切り餅は、奇数個刺していきます。
写真は、子供たちの作るこのみやじょうも終盤です。慣れてくると、上手に切り餅を刺し、作っていましたよ。
川村先生の作ったこのみやじょうが出来上がりました。枝が柔らかいのと切り餅が多いので、枝垂れてきます。枝垂れるほうが見栄えもいいですよ。それが写真です。
鉄砲館の入口付近にも出来上がったこのみやじょうを飾り付けました。写真です。
このみやじょうが出来上がったあと、記念撮影をしました。皆さん上手に作っていました。今回の教室には、教育長さんも出席されていました。写真です。
記念撮影のあと、感想を一人ずつ発表しました。楽しく作れたのがよかったなどと話してくれました。
今回、鎌田さんがおにばばーとゆずりはの話を聞かせてくれました。これは、お正月に飾り餅の下にユズリハともろば(ウラジロ)を敷く慣わしがあります。ユズリハは、若い葉が出ると古い葉は一斉に落下するという代々引き継いでいくという縁起物とされています。
なお、このみやじょう、子供教室については、種子島開発総合センター(0997-23-3215)へお問い合わせてください。