平成25年1月5日(土)、種子島開発総合センターにおいて、市内の子供たちを対象とした伝統文化こども教室が行われました。
これは「地炉(囲炉裏)の会」が主体となり、お年寄りとのふれあいを通して、種子島の昔の行事や伝統・民話などを楽しく学ぶことを目指しています。
今回は、種子島のお正月行事である「このみやじょう」を作ることです。
鉄砲館入口のしめ縄は、種子島家のしめ縄で、「鶴の巣ごもり」と呼ばれており、しめ縄の下に、茅で編んだ篭を結びつけ、中に丸い餅を入れており、「鶴の巣」の上のダイダイは、鶴の卵を表しています。また、しめ縄は、代々横山の園田家が作っていたといいます。今回、スタッフの川村さんが作ったものです。
このみやじょうは、種子島の各地域で実施されている正月行事です。一月十四、十五日の小正月に行なわれ、蚕のまゆに似せた四角に切られた切り餅をやなぎやコヤスギの小枝にさし、門木や家の中の柱に飾って蚕の豊作を祝うものです。
写真は、鉄砲館玄関にある種子島家のしめ縄の案内板です。
写真は、会の皆さんが準備した紅白の切り餅です。そして、切り餅を差す小枝は、エゴノキの小枝を準備しています。
ところで、種子島に養蚕を普及した人物は茶道で極めた羽生道潔(1768−1845年)です。芋虫に似た蚕の導入に反発もありましたが、根気強い説得でその普及に活躍したものです。そのような話も交えて子供たちに蚕のことも教えていました。
写真は、スタッフによりこのみやじょうの説明と作り方を教えているところです。昔は、小枝に使う木は、ロクロギを使っていました。ロクロギは、別名エゴノキとも言います。したがって、エゴノキとロクロギは同じものなのです。
写真は、今回作るこのみやじょうの切り餅を四角に切っているところです。
写真は、切り餅をコヤスギの小枝にさしているところです。おめでたいことなので、切り餅は、奇数個刺していきます。
写真は、切り餅をさし終わったこのみやじょうです。慣れてくると、上手に切り餅を刺し、作っていましたよ。
枝垂れるほうが見栄えもいいですよ。それが写真です。
このみやじょうが上手に出来上がりました。そして、みんなで記念撮影をしました。
記念撮影のあと、昔話をスタッフの鎌田さんと下村さんが行ってくれました。今回の話は、よくばりじじぃが出てくることでした。最後は悲劇となって話はエンドでしたよ。
なお、このみやじょう、子供教室については、種子島開発総合センター(0997-23-3215)へお問い合わせてください。
※ 平成25年1月5日(土)、伝統文化地炉(囲炉裏)の会の模様を撮影したものです。この動画の中には、種子島家のしめ縄「鶴の巣ごもり」、このみやじょうの製作風景などを収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。