平成21年3月末で、西之表市立国上中学校は閉校を迎えます。平成21年度から西之表市内の中学校は、統廃合され種子島中学校が誕生します。西之表市立国上中学校は、西之表市の北にあり、現在生徒数46名の中学校です。そのうち3年生は21名です。毎年2月に学校前にある学習農園に栽培してあるサトウキビを収穫し、砂糖すめをPTAで行っています。なお、「砂糖すめ」とは、昔ながらの道具を用いてサトウキビの絞り汁を煮立て黒砂糖を作ることをいいます。
国上中学校は、国上校区寺之門の県道591号線沿いにあります。農業や漁業が盛んで、サトウキビもたくさん生産しています。その豊富なサトウキビを学習農園で16年前から作り収穫しています。その後砂糖すめも行うようになったといいます。平成21年2月4日、天気も少々悪い状態でしたが、早朝から保護者、先生により、サトウキビの収穫作業行いました。学習農園は一反五畝あります。
平成21年2月7日、学習農園で収穫したサトウキビは、沖ヶ浜田の砂糖小屋に持ち込み黒糖を作ります。砂糖小屋の頭領である沖田さんの指導により行われました。午前中は三年生が体験しその後奉仕作業を、午後からは一、二年生により黒糖作りが行われています。子供たちは昔ながらの黒糖作りの貴重な体験ができています。国上中学校最後の砂糖すめ作業を掲載しています。なお、砂糖すめについては、西之表市役所(0997-22-1111)までお問い合わせてください。
国上中学校正門付近 | 学習農園 | サトウキビの刈り取り |
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国上中学校の正門付近です。平成21年3月末で閉校になります。62年の歴史に幕を閉じることになります。平成21年3月22日(日)惜別の会が行われます。 | 県道591号線沿いにある学習農園です。中学校と道路を挟んで反対側にあります。面積は15アールです。早朝から先生、保護者によりサトウキビの刈り取り作業が行われました。三年生は、8時半過ぎから作業に加わっています。 | サトウキビは、一本ずつ小型手ヨキにより、根元から切り取ります。慣れていないと、無駄な力を使ってしまい、疲れてきます。なお、サトウキビの先端部は切り取ってあります。 |
オーギのホロを剥く | オーギの葉を運ぶ | うれしいお茶の時間! |
倒されたサトウキビは、一本ずつ丁寧にホロを剥いでいきます。ホロを剥くのも大変な作業なのです。子供たちは、和気藹々と作業していました。 | 作業の役割分担を決めて行います。男子は、サトウキビの先端部を切り取った葉を道路まで運び、軽トラックに積んでいきます。また、サトウキビを20本束ねたものを運ぶ作業もあります。 | 10時になると、休憩時間です。ジュースを飲んだり、お菓子を食べたりと楽しい時間です。カメラの前で、Vサインです。まだまだ、作業残っているからね。 |
オーギを圧搾機にかける | 頭領が石灰を混ぜる | 練り上げる |
2月7日、晴天に恵まれ砂糖すめの日です。写真は、収穫したサトウキビを沖ヶ浜田の砂糖小屋にて小型圧搾機にかけているところです。常時3本ずつ圧搾します。 | 砂糖小屋の頭領の沖田さんです。絞り汁を一号鍋で煮詰める作業を行っているところです。石灰を混ぜているところです。一号鍋ではアクをきれいに取る作業もあります。長年養ってきた勘で作業を行っています。 | 写真は、最終鍋からアメ状の黒糖を丸鍋で攪拌しているところです。空気を混ぜるような感じで、練り上げていきます。これが終わると型枠に流し込み長方形の黒糖を作ります。型枠に入れずにバラ状の黒糖も作ります。 |
黒糖アメを作る | 型枠を外す | 頭領へのお礼 |
最終鍋で、そのまま水で冷やし、乾燥させると黒糖アメができます。乾燥させた薄く平に広がったアメを適当な四角に折りたたみ袋に入れているところです。自然な甘さの美味しい黒糖アメの出来上がりです。 | 写真は、木型に流し込んだ長方形の黒糖の木枠を外しているところです。外した木枠の溝に黒糖が詰まっているので、それも細かい棒で取り除き、最初の鍋に戻し無駄にすることはありません。バラの黒糖や長方形の黒糖は包装され箱詰めします。 | この日、午前中三年生が黒糖作りの体験をし、頭領の沖田さんに学年委員長がお礼の言葉を話しているところです。「貴重な体験ありがとうございました」などと話してくれました。この後子供たちは、付近の広場や海岸付近の奉仕作業を行いました。 |