下西川迎地域に伝承されている「ハマ祈祷」です。毎年一月二十一日に、午前二時から日典神社境内にある八幡様で各関係者により行われています。
ところで、ハマ祈祷は「ハマ行事」、「町祈祷」、「初祈祷」とも呼ばれ、種子島の各地域で行われている正月行事です。地域によっては、「先祖祈祷」とも呼んでいます。悪魔を退治し、地域の繁栄、安泰、無病息災などを祈る行事のことです。ここでの特徴は、カズラで作った直径25センチ前後のシブタ(チンチョウ)を転がして、弓矢で突くことです。3回シブタに当たるまで行います。そして、見事矢が当たると、その年は豊年と言われています。
午後二時から八幡様の前で、破魔祈祷仏事が始まります。仏事が終わると、その前で「チンチョウ転がし」をします。
これまで、川迎の破魔祈祷は、仏事のみで行っていましたが、今回自治会長が弓矢を手に入れてそれを使って、破魔祈祷を行ったもので、今回が初めてのシブタ転がしとなりました。八幡様の前にシブタを転がす当人がいます。まず、「通りハマよー」と掛け声と同時に、チンチョウを転がします。そして、矢で、シブタを突きます。見事矢が当たれば、一連のハマ行事が終了です。
写真一枚目は、令和7年のシブタ突きで、見事貫通させました。これを三回行ないました。
川迎の八幡様です。日典神社の東側にあります。なお、八幡様とは、土着神であり天皇の化身でもある 応神天皇は、弓術の達人とされており、武の神や出世開運の神として崇められているものです。 | |
八幡様の前に、ご焼香、ろうそく、お膳にお神酒、大豆、塩、御洗米、シブタ、弓矢、魔除けの札、後方右に、竹に差した魔除けの辻札を設置しています。 | |
日典寺ご住職により、お題目を唱えたり、唱題行を唱えたりして、祈祷されます。その間関係者は、静かにお題目を聞いています。 | |
今回、自治会長のご不幸により、代理人が出席しています。なお、公民館での夕方のナオライも取りやめとなりました。 | |
祈祷筒による厄払いです。頭を下げてご住職が祈祷筒を当ててお題目を唱えながら悪魔祓い、病魔払いなどを行います。 | |
2回目のシブタ突きです。マハ、ハマと言いながらシブタを転がします。そして、弓で突き通します。見事貫通しています。見事でした。 | |
破魔祈祷がすべて終了すると、供え物の大豆、塩、お米などを周囲に撒いて処分します。 |
2025年(令和7年)1月21日(火)、西之表市下西川迎の八幡様で行われたハマ祈祷を紹介しています。この動画の中には、準備、八幡様での代理人出席による破魔祈祷仏事、シブタ突きなどを収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【種子島の伝統行事:川迎のハマ祈祷 準備・八幡様で日典寺ご住職による仏事・今回初のシブタ転がし】
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