河内神社の秋季大祭で奉納された大宇都公民館の皆さんによるなぎなた踊りです。娘が十二人、与太郎武士が十二人、太鼓(大)が四人、太鼓(小)が二人、鉦が二人で合計三十二人で踊りを披露していきます。
大宇都公民館のなぎなた踊りは、百姓の娘がしゃかとう村の与太郎武士への父の敵討ちの様子を踊ったものです。したがって、写真のように武士との対決する踊りとなっています。まず、娘の服装は、頭に白くて長いハチマキと色鮮やかな衣装姿のタスキがけ、右手になぎなたを持ち、白の足袋を履いています。一番左側の娘の頭はなぎなたというよりは大きなカマの様ななぎなたを持っています。
一方、与太郎武士は黒のハカマ姿に白いハチマキをして、腰に刀を差し黒の足袋を履いています。太鼓は艶やかな衣装姿、鉦と小太鼓はハカマに白の肌着を着ています。写真で右奥から、娘が一列になり右手になぎなたを持ち、歌にあわせてゆっくりと入場してきます。娘の入場が終わると、今度は武士が左腰に刀を差し入場してきます。そして、娘の頭と与太郎武士の頭が口上し合い、それが終わると本踊りが始まっていきます。
なぎなた踊りに派手さや激しい動作はありませんが、敵討ちのシーンが随所に出てきて、古式床しき時折哀愁も感じられる踊りです。また、太鼓の数も多いので、敵討ちをハヤシたてるかのようにシーンも盛り上がっていきます。写真は、踊りの半ばの様子です。武士から退場して最後に娘たちの退場で踊りは締めくくられます。
写真一枚目は、本踊りの終盤です。娘と武士の対決シーンが続きます。太鼓四人いますので、にぎやかに囃し立てていきます。なぎなた踊りとしては、鳴り物が多いので、大変迫力があります。物語風で貴重な踊りを楽しむことができました。
写真は、出端の部分です。太鼓に先導されて娘から入場し、そのあと、武士が入場すると本踊りが始まります。 | |
写真は、本踊りの最後の様子です。見事、娘が仇を討ち取った瞬間です。なぎなた踊りの終了です。 |