島間小平山集落に伝承するなぎなた踊り(おつや口説)です。娘が六人、武士が六人、太鼓三人、小鼓三人、鉦三人の合計十八人で踊りを披露してくれました。
なぎなた踊り(おつや口説)は、今から八百余年前、源氏と平氏の争いの中、当時の源氏の武将石山氏の娘「おつや」が、五年前に平家の武将に弓矢で討たれた父親の仇を討つため、京都の東山の清水寺に籠って兵法の稽古に励み、薙刀・小太刀・手裏剣を持って、父の仇である藤島氏を探し求めて、見物人の多い中で見事父の仇を討ち、仇を討つのを見ていた人々も、おつやの見事な仇討ち姿に感激して、籠一竿、金子百両、それとたくさんの人々から心温まる供応を受け、丹波の国へ帰るという筋書きであります。
なぎなた踊りの女衆の服装は、頭にハチマキと色鮮やかな衣装姿のタスキがけ、右手になぎなたを持ち、白の足袋を履いています。 一方、武士は、黒のハカマ姿に白いハチマキをして、腰に刀を差し黒の足袋を履いています。太鼓は艶やかな衣装姿、鉦と小鼓は黒の衣装姿です。前方から、娘が一列になり右手になぎなたを持ち、歌にあわせてゆっくりと入場してきます。女衆の入場が終わると、今度は武士が左腰に刀を差し入場してきます。そして、娘の頭と武士の頭が口上し合い、それが終わると本踊りが始まります。
なぎなた踊りは、出端、本踊り、引端から構成されています。また、太鼓の数も多いので、敵討ちをハヤシたてるかのようにシーンも盛り上がります。写真一枚目は、本踊りは、隊列は娘、武士、鳴り物の三列になって、前後、左右に移動しながらの踊りです。また、女衆、男衆が入れ替わる対決シーンは出てきません。ほとんど定位置で最後の場面に移動します。
写真は出端で、娘衆が一列になり入場している様子です。これが終わると、鳴り物は、そのまま定位置で、娘が待機します。なぎなた踊りの約半分をこの口説で占めます。したがって、繰り返しが多いので、小さな所作や踊りお緻密さが大事です。 | |
写真は、娘の頭です。口上を武士と言い合います。 | |
武士の入場です。娘は、なぎなたを右手に持ち、待機しています。 | |
娘と武士との口上です。娘は父の仇といい、武士は、父同様切り殺すと言い合います。それが終わると対決シーンが始まります。 | |
娘と武士の対決シーンです。こちらは、前後に移動しながらの対決です。 | |
最後の踊りです。見事、仇討がなされ、群衆の中を回り、五百両の金貨を手にします。めでたし、めでたしで踊りは終了です。 |
※ 2017年11月15日、南種子町島間岬八幡神社の秋季大祭で奉納された小平山集落に伝承する「なぎなた踊り」を紹介しています。この動画に中には、なぎなた踊りの出端、本踊り、退場などを収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【種子島の郷土芸能:なぎなた踊り岬八幡神社秋季大祭での奉納踊り小平山集落2017年】
※ 2017年10月28日、南種子町島間向方神社の秋季大祭で奉納された小平山地域に伝承する「なぎなた踊り」を島間小学校体育館で踊られたものを紹介しています。この動画に中には、娘衆の入場、男衆の入場、口上のし合い、本踊り、退場などを収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【種子島の郷土芸能:なぎなた踊り向方神社秋季大祭での踊り小平山集落2017年】
※ 2016年11月3日、種子島の南種子町ふるさと祭り会場で、島間小平山公民館による伝統芸能なぎなた踊り(おつや口説)を紹介しています。この動画の中には、娘衆の入場、男衆の入場、口上のし合い、本踊り、最後の踊りなどを収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【種子島の郷土芸能:なぎなた踊り島間小平山公民館ふるさと祭での踊り】