平成21年6月20日(土)、西之表市の田中食堂にて、「種子島民謡ルネッサンス民謡を歌おう会・聞こう会」の四回目が行われました。種子島に伝承されている伝統芸能、郷土芸能、民謡などを実際に歌っている人や団体などを招いて、素晴らしい民俗芸能に披露していただいたり、そして民謡を歌ってもらい生で楽しもうとするものです。種子島は民謡の宝庫だけど、少子化に伴い、急速に消滅したり、伝承されなくなってきています。哀愁に富んだ種子島の民謡などを再発見する目的もあります。
今回は、飲食をしながら種子島の民謡を楽しもうと、夕方5時30分から行われました。今回の出演者は、南種子町西之野尻の小脇久男さん、南種子町上中の日高孝子さん、平山郷土文化保存会のみなさん、三味線陽穂会のみなさん、西之表市の会員有志、そして、来賓を招いての会でした。熱気溢れる会場となり、大いに盛り上がり今宵ひと時を過ごせました。関係者の踊りも見所となりました。「種子島民謡ルネッサンス民謡を歌おう会・聞こう会」は、毎月一回第三土曜日に行われます。伝統行事・民謡など興味ある方は、参加されてはいかがでしょうか。なお、参加費としてその都度500円が必要です。
写真1枚目は、来賓祝辞での副市長のあいさつです。「伝統芸能の宝庫の種子島は、国文学者が喜びやすいところ」などと話していました。
来賓祝辞〜副市長
めでた節
写真2枚目は、平山郷土文化保存会のみなさんによる「めでた節」です。中種子、南種子町では、宴たけなわの頃、全員で「めでた節」を合唱します。西之表市では、現和の一部に残っています。
写真3枚目は、乾杯は、熊毛教育事務所長の小川さんの音頭で行われました。「種子島の民謡が見れるということで、大変感動しています」などと述べて乾杯しました。
乾杯!!
三味線陽穂会
写真4枚目は、三味線陽穂会は、中種子を中心に活動しています。夏祭りや各種イベントに積極的に参加しています。今回、七名のメンバーで「ようかい」、「草切節」など大変立派に演奏してくれました。
写真5枚目は、平山文化保存会による「鳥刺し舞い」です。座敷舞いで、見る機会がない伝統芸能です。今回2回目の踊りを披露してくれました。座敷舞いは、踊らせる相手をはやし立てる必要があります。
鳥刺し舞い
蚕舞い(カーゴマー)
写真6枚目は、平山文化保存会による「蚕舞い」です。「鳥刺し舞い」、「蚕舞い」ともに県文化財に指定されています。今回2回目の踊りを披露してくれました。
写真7枚目は、特別出演として、招かれた方言研究家植村雄太郎さんです。植村さんは、牧川のおばあさんから習った子守唄「ようかい」を歌ってくれました。
方言研究家〜植村さん
樟脳節〜日高孝子さん
写真8枚目は、日高さんは、平成20年西之表市市制50周年記念NHK民謡を訪ねて公開録画が西之表市民会館で行われたとき、「樟脳節」を歌った方です。今回、「樟脳節」、「島間小唄」を美しい響きで歌ってくれました。
写真9枚目は、平山浜田出身の向井さんは、「草切節」を歌ってくれました。草切節は、種子島の各地で歌われている民謡で、種子島を代表するものです。したがって、各地に分布していますので、歌い方も幾通りもあります。
草切節〜向井安徳さん
どんぢ節〜石原会長・会有志
写真10枚目は、どんぢ節も歌われる機会のない民謡です。今回、会有志により石原会長の歌に乗せて、どんぢを再現してくれました。なお、どんぢは昔、家を作るときに柱を立てる基礎部分を固めるときに使っていた道具です。
写真11枚目は、いちわもしんじゅも見る機会のない民謡です。会有志により、昔風の踊りを再現してくれました。大変こっけいな踊りを楽しめるのです。会場は、大いに盛り上がり、笑い声に包まれていました。
いちわもしんじゅ〜会有志・他
飛び入り〜日高孝子さん
写真12枚目は、飛び入りで、日高さんが種子島の子守唄「ようかい」を歌ってくれました。その歌に合わせて向井さんが、子守をしているところを見せてくれました。これが終わると、すべてのプログラムが終了しました。
ようかい
1 ようかいようかいようかいよ よっとこの子が寝たならば 息をほしとしょうものば ようかいようかいようかいよ
2 御前が父ちゃは何処いたか あれは屋久島かま売りに ようかいようかいようかいよ ようかいようかいようかいよ
3 かまは売れぬかまじゃろかい 二年たってもまだ在せぬ ようかいようかいようかいよ ようかいようかいようかいよ
4 三年たってもまだ在せぬ 三年三月に状が来た ようかいようかいようかいよ ようかいようかいようかいよ
そして、宴たけなわの頃、万歳三唱で閉会でした。
なお、種子島民謡ルネッサンス 民謡を歌おう会・聞こう会については、8月で終了となります。種子島開発総合センター(0997-23-3215)にお問い合わせてください。