温座祈念よみあかし

ほかに例がない種子島だけにある温座祈念

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【撮影場所】: 鹿児島県西之表市川迎日典寺、榕城中目本源寺
【撮影日時】: 2019年1月11日(金)/19時58分～20時53分、12日(土)/19時07分～20時07分、13日(日)/5時35分～6時30分
【行事場所】: 西之表市下西川迎日典寺、榕城中目本源寺
【行事時期】: 毎年一月十一日～十三日、午後八時～十三日午前六時まで
【アクセス方法】: 西之表港から川迎日典寺まで約5分。本源寺まで約4分。

【行事の説明】

西之表市川迎にある法華宗日典寺で、毎年一月十一日から十三日まで行われている温座祈念です。温座祈念とは、お坊さんの座る座布団が、代わる代わる唱題行(しょうだいぎょう)を唱え、温かい状態がずっと続くことを意味しています。また、温座祈念(国祷会)を「よみあかし」とも言います。こういう唱題行を唱える行事は、外には例がなく大変珍しく、種子島だけにあると言われています。ただし、国祷会は、各地で行われています。温座祈念は、西之表市の文化財に指定されています。

ところで温座祈念は、今から四百五十年位前から行われていたといいます。法華宗慈遠寺のころ、島津藩が朝鮮出兵するときに戦役を祈願することを目的に始まったとされています。国の安全、安泰、五穀豊穣、悪魔、悪霊祈願が主でしたが、現在では交通安全、家内安全、学徳増進などの祈願に変わってきています。日典寺では昭和二十年代から温座祈念が行われています。温座祈念は、本源寺と日典寺で行われています。しかし、同じ法華宗でも宗派の違いから別々に行われるようになっています。日典寺では、種子島・屋久島を中心に行っていますが、鹿児島、埼玉からもお坊さんが種子島へ唱題行を唱えに来島してきます。

写真一枚目は、温座祈念の初夜法要です。午後八時より行われ祈願始めの法要から始まり、世界平和、国土安穏、家内安全、交通安全等の祈願を行います。開始から50分以上経過しており、初夜法要の終盤です。後方には、寺役員および一般参列者がいます。

	写真は、開始から約20分が経過しています。初夜法要は、6名の住職により行われました。
	写真は、無事初夜法要も終わり、ご住職によりあいさつがありました。約1時間の初夜法要のことが話されました。
	平成最後の温座祈念となりました。この日、風はなく穏やかでしたが、雲が広がり、少々雨がぱらつく天候での初夜法要となりました。
	1月12日の午後7時過ぎのよみあかしです。お坊さんが代わる代わる入れ替わって法要を行います。写真は、南種子町広田善福寺のご住職です。
	1月13日午前6時25分前後のよみあかしです。これは満座法要というものです。いろいろな願いを込めて読経し続け二夜三日に至るしめくくりの法要で、さらに成就するようお祈りする法要のことを満座法要というのです。全住職による法要を行います。
	満座法要も終盤になると、参列者全員でご焼香を行います。一斉に唱題行を唱えています。ダイナミックな音が響き渡ります。
	写真は、13日早朝のよみあかしです。無事満座法要も終わり、日典寺ご住職のあいさつです。この年の日典寺の温座祈念は、【一番座】日典寺、住吉～本立寺、安納～本蓮寺、田島～浄光寺、平山～善福寺、西之～本国寺、山田永瞭師、日典寺檀信徒会　【二番座】鹿児島～正建寺、埼玉～桂林寺、正建寺檀信徒会　【三番座】宮之浦～久本寺、原～永昌寺、渡邊智旭師、川東タニ子師、屋久島檀信徒会となっていました。
	写真は、本源寺の鐘です。本源寺の温座祈念は、11日の夕刻6時の鐘の音から始まるとされています。種子島家家譜に記されているという。【平成30年1月11日撮影】
	現在、本源寺では、1月13日の午前7時よりよみあかし法要が行われています。本源寺は、種子島家の菩提寺です。鉄砲伝来時の島主種子島時尭公が、当時、この場所に住んでいたとされています。写真中央が本源寺ご住職です。【平成30年1月13日撮影】
	本源寺のご住職です。以前は、よみあかしも12日も行っていたといいます。住職の数も減り、今は13日早朝のみ行っています。参列者のご焼香が終わると、やがて法要も終了です。写真は、土屋ご住職の講話です。【平成30年1月13日撮影】
	法要が終わると、参列者全員に祈祷筒をお頭に当てて悪魔払い、病魔払いを行います。また、魔除けの御洗米を持ち帰ります。【平成30年1月13日撮影】
	平成30年のよみあかし法要は、晴天の寒い天候でした。午前7時30分過ぎに無事終了しました。【平成30年1月13日撮影】