このみやじょう

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子供たちが元気な声で歌ってくれる蚕の宮じょう

上石寺神社での蚕の宮じょう
【撮影場所】
鹿児島県西之表市下西上石寺地域内
【撮影日時】
2012年1月14日(土)/17時02分〜19時50分
【写真情報】
サイズ[31.2〜54.7KB]、カメラ[Nikon D300,SB-900]
【行事場所】
西之表市下西校区上石寺地域
【行事時期】
毎年一月十四日、午後五時より
【アクセス方法】
西之表港から国道58号線を下ること約10分。

【行事の説明】

西之表市下西校区上石寺地域に正月行事として伝承されている「蚕の宮じょう」です。毎年一月十四日の午後五時から、上石寺地域の小・中学校子供会で行われています。

ところで、このみやじょうは、種子島の各地域で実施されている正月行事です。一月十四、十五日の小正月に行なわれ、蚕のまゆににせた四角に切られた切り餅をやなぎやコヤスギの小枝にさし、門木や家の中の柱に飾って蚕の豊作を祝います。

子供たちは、このみやじょうの歌を歌い、門ごとに祝ってこのみやじょうをもらいます。現在は、各家を訪れ門口から「このみやじょう」を合唱して、その家の幸福と繁栄を祈って祝います。そして、合唱が終わると、祝いもちを頂いて帰るのです。最近は、祝いもちの代わりにお菓子や、果物、ご祝儀などを頂くことが多くなっています。なお、前年に不幸のあった家には回りません。

このみやじょうの歌は読み上げるように歌うだけなので比較的簡単です。また、このみやじょうに先導役の「ハナ引き」はいません。全員で歌っていきます。このみやじょうの当日は、早めに公民館に集まって、班分けなどを行い、地域に分散して巡回していきます。また、祝もちなどを集めることも必要なので、役員保護者も同伴しています。

さて、写真一枚目は子供たちが、元気な声でこのみやじょうを上石寺神社で歌っているところです。神社で歌い終わると、班毎に分かれて民家を回っていくのです。

蚕の宮じょうの歌を練習する子供たち 子供たちは、午後五時までに上石寺研修施設に集合します。出席のチェックが終わると、班分けを行います。そのあと、カセットテープによる蚕の宮じょうの歌を聞きます。2〜3回聞いたあと、班毎に分かれて、歌の練習を行います。写真は、練習の模様です。
蚕の宮じょうを歌う子供たち 民家に来ると、玄関を開けて、「いつもの通りお祝い申す」と言って、蚕の宮じょうの歌を歌います。
蚕の宮じょうを玄関口で歌う子供たち 蚕の宮じょうの歌詞は結構長いので、一人ずつ歌詞カードを持っています。また、蚕の宮じょうの歌は、比較的早口の歌です。少しゆっくり歌うのがポイントとなります。
玄関口での蚕の宮じょう 子供たちが、蚕の宮じょうの歌を歌っている間、玄関上がり口付近で、家主は、祝い餅などを準備し、正座して静かに蚕の宮じょうの歌を聞いてくれます。
祝い餅やお菓子、ご祝儀などをもらう 蚕の宮じょうを歌い終わると、玄関の中に入り祝い餅やお菓子、ご祝儀などをもらいます。
門松の切り餅をいただく子供たち 蚕の宮じょうを歌い終わると、家庭の門松に四角に切られた切り餅を小枝にさしているので、これを頂いていきます。子供たちが取っているところです。切り餅は、ぜんざいに入れ子供たちに振舞ったりします。
八幡様での蚕の宮じょう 写真は、八幡様での蚕の宮じょうです。歌い終わると、門松の蚕の宮じょうを頂いて帰ります。
祝い餅やお菓子などの仕分け作業 民家で頂いた祝い餅やお菓子などは、公民館に集められ役員保護者によって、参加者ごとに分配されます。その仕分け作業を行っているところです。
上石寺研修施設での蚕の宮じょう 蚕の宮じょうの最後は、上石寺研修施設で歌います。このときは、参加者全員で行います。歌い終わると、蚕の宮じょうも全て終了です。
子供たちにカレーを配る 子供たちが廻っている間に公民館では、上石寺美人のお母さんたちが子供たちに食べさせるカレーなどを作り準備してくれています。子供たちに、一人ずつ順番についでいきます。このあと、保護者は、宴会を行い、蚕の宮じょうを語らいます。

蚕の宮じょう

いつもの通りお祝い申す
ヤラヤラ あれから申す 門から申す
九十九階の 蚕の宮じょうよ
繭を召す先に 綾をあげて 錦を広げ
ヤーサットコサットコ
確と産ませて あれより東の
朝日台の峠のけんけんどいのめんどり
右の尾生羽 左の肩先おっとり合わせて
一羽櫂で抄えば千枚抄う
二羽櫂で抄えば二千枚抄う
三千枚の蚕種を寄せ集めて
蟻蚕にならばハイライライと申す
眠蚕におじゃる時やツブツブと申す
熟蚕におじゃる時やハジの上に召された
ヤー春駒は夢に見てさえものゆきものと
申す祝いはじょうのこまからダランダン
ヤーじょうの食桑は
雨桑も食らわん露桑も食らわん
赤繭白繭懸せ給うはこのみやじょうよ
母じょう様か ダランラン
 ヤーこの繭の繭の硬さは天川原の
石よりまだ固と ダランラン