福祭文(くさいもん)

正月の神に代わって、門口から福祭文を唄う正月行事

茎永の福祭文
【撮影場所】
鹿児島県熊毛郡南種子町茎永仲之町地域内
【撮影日時】
2019年1月7日(月)/18時32分〜20時02分
【行事場所】
南種子町茎永仲之町地域
【行事時期】
毎年一月七日、午後六時より
【アクセス方法】
南種子市街地から国道、県道を下ること約15分で仲之町集落です。

【行事の説明】

南種子町茎永仲之町集落に正月行事として伝承されている「福祭文」です。毎年一月七日の午後六時三十分から行なわれています。仲之町青壮年及び子ども会で行います。

福祭文は、種子島の各地域で実施されている正月行事です。正月の神に代わって、各家や神社、公民館を訪れ門口から福祭文を合唱して、その家の幸福と繁栄を祈って祝います。そして、合唱が終わると、祝いもちを頂いて帰るのです。最近は、祝いもちの代わりにお菓子や、果物、ご祝儀などを頂くことが多くなっています。なお、前年に不幸のあった家とか、しめ縄が飾っていない家には巡回しません。仲之町集落では、巡回する前に公民館に集合します。二つの班に分かれて各民家を回ります。

ところで、福祭文を読み上げるのは、簡単なようで、なかなか難しいものです。微妙な節回しが必要です。福祭文ですが、門口に来ると、メンバーの一人が、玄関の扉を開けて「御祝申し上げ申そう」と言って、福祭文を唄います。この日、16戸の民家を2グループで巡回しました。各民家を回った後、最後に公民館で行ってすべての福祭文が終了します。

年頭の言葉を言う 民家の玄関に来て、ドアを少し開けて、祝儀をいいます。そして、唄うことをつげて福祭文が始まります。
福祭文を唄う 福祭文の歌詞を見ながら歌います。覚えるのがとても大変です。お餅を入れる袋を持っています。この日、風もなく穏やかな夜の福祭文でした。
福祭文を唄う 福祭文の歌詞を見ながら歌います。覚えるのがとても大変です。
玄関付近で福祭文を唄う 家主は、家の中で、お餅の準備をしたり、正座して静かに聞いていることもあります。
祝い餅を差し出す 福祭文が終わると、家主から祝い餅をいただきます。お餅のほかに、お菓子や、御祝儀をいただくこともあります。また、小中やビールを出してくれることもあります。
公民館でのナオライ(子供たち) 福祭文の最後は、公民館です。それが終わると、館内でナオライをします。子供たちには、美味しいカレーなどが振舞われました。
公民館でのナオライ(大人) こちらは、大人の宴席です。おでんを食べながら福祭文を語り合います。今回、ナオライにも参加させていただきました。茎永仲之町のみなさんのご丁寧な対応に感謝しています。大変お世話になりました。またの取材も楽しみにしています。ありがとうございました。

茎永仲之町地域の福祭文の歌詞は次のとおりです。

 福祭文

    御祝申し上げ申そう
ヒヨー  くさいものや候よ
ヒヨー  いつもよりも今年は
ヒヨー   門の松が栄えた
ヒヨー  栄えたこそも道理よ
ヒヨー  ほうらい山の松なれば栄えたも道理よ
ヒヨー  これの殿の御門に
ヒヨー  鶴と亀が舞きた
ヒヨー  舞きたこそも道理よ
ヒヨー  四方の角々に
ヒヨー  泉酒がたたえた
ヒヨー  たたえたこそも道理よ
ヒヨー  白金のまげ桶に黄金のちゃび酌で
      汲みたたえたこそも道理よ
ヒヨー  東三条四条には白金の山をつき
ヒヨー  西三条四条には黄金の森をつく
ヒヨー  銭花はつぼうで黄金花が咲けきた
ヒヨー  咲けきたこそも道理よ
ヒヨー  大黒田の神他の神ふっき万福冥賀
      にかなわせ給えよ
ヒヨー  町の御祝おくみあれ

※ 平成31年1月7日(月)、種子島の南種子町茎永仲之町集落に伝承する正月行事「福祭文」を紹介しています。この動画の中には、各民家での福祭文、公民館での福祭文、参加児童及び大人の感想、ナオライの模様を収録しています。

なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。

種子島の伝統行事:福祭文 南種子町茎永仲之町

 
 
2019.1.9〜