感動の紙芝居「波」 11枚目を表示中...
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一一
昭和二十三年八月十四日 土曜日
(間)
「みんな働けよ。刈り入れがすんだら汽船に乗って、鹿児島に行こうね。」
「鹿児島はいい所だよ。」
宮園先生の明るい声が聞こえる。
(間)
さく さく さく 稲は刈られて行く。
(間)
子供達はひたいの汗を手でふきながら云った。
「先生!帰りに泳ぎに連れて行ってください。」
「連れて行くよ。今日は暑いから水泳の練習をしよう。」
(間)
赤いカンナの花にはげしい太陽が照りつけている。
(歌いつつ) (間) ぬきながら
生れて潮に浴(ゆあ)みして、波を子守の歌と聞き、
千里よせくる海の気を
吸いて童となりにけり。
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