感動の紙芝居「波」

　　　　　　　　二

南の島種子島安城小学校六年の教室の窓からたのしい歌が流れてくる。

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この合唱の中に、宮園先生の澄んだ声も聞こえる。

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この島に生れ、この島に育った宮園先生は、受持ちの六年の子供たちが、自分の弟や妹のように可愛かった。

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波の音がここまで聞こえる。この波が子守歌のように宮園先生を育て、この子供たちも育てて来たのである。

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カンカン　々　々　授業の鐘が鳴った。