このみやじょう

子供たちが元気な声で歌ってくれるこのみやじょう

【撮影場所】

鹿児島県西之表市住吉深川地域内

【撮影日時】

2020年1月14日(火)/17時23分〜20時09分

【行事場所】

西之表市住吉深川地域

【行事時期】

毎年一月十四日、午後五時三十分より

【アクセス方法】

西之表港から国道58号線を25分。

【行事の説明】

西之表市住吉校区深川地域に正月行事として伝承されている「このみやじょう｣です。毎年一月十四日の午後五時三十分から、深川地域の小・中学校子供会・青壮年で行われています。

ところで、このみやじょうは、種子島の各地域で実施されている正月行事です。一月十四、十五日の小正月に行なわれ、蚕のまゆににせた四角に切られた切り餅をやなぎやコヤスギの小枝にさし、門木や家の中の柱に飾って蚕の豊作を祝います。

子供たちは、このみやじょうの歌を歌い、門ごとに祝ってこのみやじょうをもらいます。現在は、各家を訪れ門口から「このみやじょう」を合唱して、その家の幸福と繁栄を祈って祝います。そして、合唱が終わると、祝いもちを頂いて帰るのです。最近は、祝いもちの代わりにお菓子や果物、ご祝儀などを頂くことが多くなっています。なお、前年に不幸のあった家には回りません。

このみやじょうの歌は読み上げるように歌うだけなので比較的簡単です。また、このみやじょうに先導役の「ハナ引き」はいません。全員で歌っていきます。このみやじょうの当日は、早めに公民館に集まって、班分けなどを行い、地域に分散して巡回します。また、祝もちなどを集めることも必要なので、役員保護者も同伴しています。

さて、写真一枚目は子供たちが、元気な声でこのみやじょうを民家で歌っているところです。ちょっと早口ことばなので、約1分で唄い終ります。

	民家でのこのみやじょうです。子供たちがこのみやじょうを歌っています。玄関付近には、大きな蚕の宮城を飾っていることもあります。
	民家に来ると、玄関を開けて、「お祝い申す」と言って、このみやじょうの歌を歌います。家主は、正座して静かにこのみやじょうの歌を聞いています。、
	このみやじょうの歌詞は結構長いので、一人ずつ歌詞カードを持っています。また、このみやじょうの歌は、比較的早口の歌です。
	このみやじょうがすべて終わると、子供たちは食事をします。深川美人のお母さんたちが、美味しいカレーなどを作ってくれています。おいしくいただきました。
	公民館でみんなで記念撮影です。大きな蚕の宮城を持ったり、たくさんの祝儀をいただきました。

　このみやじょう

祝い申す　これから申す　門から申す
この家は　裕福まいの家と見かけ申す
まして　この家は祝うておじゃるどうから
祝い申す　祝い申す　さいとこ　さいとこ
九十九回の　このみやじょうを　ますます先に
綾をはえて　錦を広げ
とくと祝へば　あれより東の
やーら　ランラン　とくとうませて
これより東の　浅びらの峠の
ケンケン鳥のメン鳥の　右の織りばね
左のかざぎり　おっとり合わせて
ひとがねすくえば　一千枚もすくう
ふたがねすくえば　二千枚もすくう
三千枚の小金をよせあつめよ
ありごになるときゃ　ありがとと申す
つるごになるときゃ　はじめをめいす
ふしごになるときゃ　あまかもきらわず
つゆかもきらわず　赤まゆ　白まゆ　かかせたもーれ
そのまゆの固さは　あんま川原の石よりも　かとうござーる
このみやじょうのはるごうまか　勇ごとくに　夢にみてさえ
ものゆうきもうのよ　申すいはいは　じょうのこまかよ
ららん　ランラン　ははじょうさまかよ　むすめじょうかよ
ららん　ランラン
今日のお祝い　お米やれ

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