種子島開発総合センター(鉄砲館)で、鉄砲館企画展「編ンデル展」が、平成29年8月26日(土)〜平成29年10月9日(月)まで行なわれます。
種子島は、超早場米の出荷産地です。稲作の副産物としての「わら」は、肥料や飼料として利用する以外に、昔の人々は、縄として編んだり、生活の道具として活用してきました。
今回、鉄砲館では、稲わらをはじめ、竹やシュロなどから生み出された、様ような「編んでる」資料を展示しています。漁具や農具、台所用品から衣類、履物まで、生かされている先人の知恵と技を楽しむことができます。その特別展示展を撮影させていただきました。特別展示は、入場料は無料となっているものです。
なお、特別企画展「編ンデル展」の詳しいことは、種子島開発総合センター(鉄砲館)(0997-23-3215)へお問い合わせてください。
こちらが、企画展示コーナーです。今回は、わらを使ったわら編みを体験することができます。わら馬作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。
「藁網」です。明治初年頃までは、ワラ網がもっぱら使用されており、その後、木綿、麻、ナイロンへと網の歴史は移り変わっていった。現和田之脇各戸が責任をもって一反ずつ編み上げて供出した。20〜30反で一つの網ができたという。
左より「ククリ」です。綿で編まれており、腰に括り付けて使用する獲物入れです。次は「イソシタミ」です。竹で編まれており、イザリ漁で使用され、ナガラメなどを入れる。次は「エドシタミ」です。竹で編まれており、かごの中に魚のエサを入れて使用する。中のものが出てこないようにフタが付いていたりする。次は「ニナーザル」です。竹で編まれており、ニナーギ(天秤棒)の両端にニナーザルをつけて魚などを入れて運搬した。
「カンザー」です。カンザーは、種子島全島で使われ、野山に出かける時には、必ず背負った草かごの一種。行きには、鎌、弁当、ナタなどを入れ、帰りには、木や草などを背負ってきた。種子島弁で「背負う」=「カル」、すなわち「背負い籠」=「カンザー」
「カリーコ」(左)「箕」(右)です。カリーコは、背負い梯子で、一般的にショイコ、オイコなどと呼ばれた運搬道具です。炭焼きでも使われ、カリーコで、切った木を運んでいた。箕は、精米道具で、塵やモミガラを取り除いていた。種子島では作られず、鹿児島の日置カラ売りに来ていたという。
「バラ」、「蚕箔」、「草刈カゴ」です。「バラ」は竹で編まれた網代網のザル。籾を干すときに使われた。「蚕箔」は蚕を飼育するためのカゴ、すだれ。蚕棚に載せて使った。「草切カゴ」は、その名の通りです。
「桑摘みカゴ」、「ソウケ」、「豆腐カゴ」、「手取り」、「シブタ」、「一升びん入れ」、「メゴ」です。シブタは、比較的大きいナベのフタとして利用。からいもを煮る時に使用された。
写真右「ヘワ」です。ナベの敷物として使われた。
写真中央付近にあるのが「柳行李」です。「行李」とは、竹や柳で編んだ箱型の入れ物です。昔は、両校や引っ越しの時に運搬道具として使われた。今でも衣類の保管に使われている。その上は「エゾーケ」です。食品を入れる柄のついた入れ物です。台所の天井に渡した竹にかけて使っていた。
「花器」、「団扇」、「シュータ」、「鳶の巣」です。「鳶の巣」は、種子島家の正月用のしめ縄に付けるものです。代々しめ縄作りを役目としていた園田家は、戦後もしばらくの間門木としめ縄を種子島家(現在の月窓亭)へ届けていたという。
日本書紀に出ている種子島のことです。これは、大和朝廷から種子島に派遣した使者が帰国して、種子島の情報をもたらしたという記事です。髪を切り草の裳を着ている。
写真の展示品は、「ぢろの会」で製作したものです。子供たちに昔の暮らしを知ってもらうために作ったものです。
「蓑」、「笠」です。「蓑」は、ビロー、カヤ、シュロで作られたものです。
わら馬つくりも体験できます。この日、親子で楽しんでいました。写真は、わら馬つくりの先生です。こと細かく教えてくれるんですよ。
※ 2017年10月4日、種子島開発総合センター(鉄砲館)で、鉄砲館特別企画展「編ンデル展」の展示資料を紹介しています。この動画の中には、ワラ網、ククリ、イソシタミ、エドシタミ、ニナーザル、カリーコ、カンザー、バラ、蚕箔、草刈カゴ、桑摘みカゴ、ソウケ、豆腐カゴ、手取り、シブタ、一升びん入れ、メゴ、蓑、笠、わら馬人形作り体験などを収録しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【鉄砲館企画展「編ンデル展」カンザー・カリーコ、ほか種子島開発総合センター】