安城小学校
西之表市立安城小学校では、昭和47年度から毎年、「漂流びん流し」を行っています。ビール瓶を使い、その中に、趣意書、返信用はがき、郷土安城や種子島などを紹介した作文、折鶴などの作品も入れて、密封した「漂流びん」を作り、安城港より漁船で、片道1時間以上の黒潮が通る海上で投入し、漂着地の人々との交流を図る「漂流びん流し」の活動を行っています。
明治18年9月、米国船カシミヤ号の乗組員を安城校区民総出で救出し、貧しい中で精一杯の看護を行い、米国民を感激させた歴史があります。この事件により、日本人の心の温かさ、精神的文化の高さを世界中に広め、日本の国際的地位を高めたといえます。
安城小学校では、
1.郷土の教育的伝統・自然を生かし、日本や世界の各地の人々と文通する機会を作り、日本や世界への理解を深め、国際協調の心情を育てる。
2.日本列島に沿って、北上している黒潮の実態を体験的に把握させる。
以上の目的により、特色ある教育活動を行っています。
今回の活動には、生徒18名が参加しています。海岸で漂流びんが見つかりましたら、びんの中に返信用のはがきが入っていますので、ぜひ返信してください。または、安城小学校[0997-23-7372]にご連絡してください。子供達が精一杯、夢や希望、期待をこめて作った漂流びんです。みなさまの温かい交流をお願いいたします。
写真1枚目は、西之表市安城下之町にある小学校です。北側にグランド、北東側に体育館があります。写真は、北西側から写しています。
写真2枚目は、午前8時50分から、校長先生のあいさつがあり、「漂流びん流し」の歴史や今回の活動予定など述べていました。
校長先生のあいさつ
学習発表
写真3枚目は、「漂流びん」作りの前に、3年生以上の生徒の研究発表があり、「宇宙ロケットについて」と身近な問題、「ゴミ問題について」を発表してくれました。身近な問題をよく調べており、大変立派に発表してくれました。
写真4枚目は、研究発表のあと、「漂流びん」作りの活動がありました。先生が漂流びん作りを説明しているところです。
漂流びん作りの説明
漂流びんの中の物
写真5枚目は、漂流びんの中に入れる物です。作文、趣意書、返信用のはがき、作品などです。
写真6枚目は、漂流びんがまっすぐ立って、浮くようにびんの中に砂を入れるのです。砂の量は、底面から約5センチくらいです。保護者も一緒に活動します。
びんの中に砂を入れる
はがきに名前を記入
写真7枚目は、漂流びんの中に入れる返信用のはがきに、自分の名前を記入しているところです。
写真8枚目は、漂流びんの中に入れる返信用のはがきの裏面を記入しているところです。
はがきの裏面を記入
漂流びんが浮くか確認
写真9枚目は、漂流びんが、まっすぐ立って浮くか確認しているところです。
「漂流びん流し」は、今から36年前に始まり、6年生の卒業記念事業として行われてきました。その5年後、全校生徒を対象とした活動になり、現在に至っています。これまで3676本の漂流びんを流し、127通の返信が来ており、昨年は42本を流し、2通の返事が来ています。
写真10枚目は、漂流びんの中に物を入れ終ると、ストーブを使い、びんを温めて中の空気をぬき、コルク栓で蓋をするのです。そうすると栓が抜けなくなります。
ストーブでびんを温める
ペンキで記入
写真11枚目は、漂流びんにペンキで、自分の名前や漂流びんなどと記入します。できるだけ大きな字で書きます。
写真12枚目は、漂流びんに英語でも、「MESSAGE BOTTLE」などと記入します。思わずカメラに向って、Vサイン!保護者も真剣そのものです。
カメラに向って、Vサイン!
親子で、和気藹々
写真13枚目は、親子で、和気藹々と作業は続いていきます。
写真14枚目は、もちろん、子供達は真剣そのものですが、親も負けじと真剣そのものでした。やはり、期待がこめられています。
親子真剣そのもの
隙間を作らない
写真13枚目は、漂流びんの栓をしているところは、特にペンキでしっかりと隙間ができないように仕上げていきます。中途半端にやってしまうと、海水が入り込んでしまいます。
写真14枚目は、漂流びんの出来上がりです。
出来上がった漂流びん
漂流びんが拾得された場所
写真15枚目は、これまで漂流びんを拾得した場所です。日本だけでなく遠くは、アメリカオレゴン州海岸やフィリッピン、沖縄など多数です。
漂流びんの出来上がり
写真15枚目は、漂流びんが全て出来上がり、漁船で沖へ出て黒潮に投入するのを待つのです。この日、天候不良により、沖へ出ることができなかったのが残念でした。
なお、漂流びん流しについては、西之表市立安城小学校(0997-23-7372)へお問い合わせてください。