フウトウカズラは、常緑つる性木本で、種子島でも雑木林に多数自生しています。つる性の植物ですので、ほかの樹木に絡みついて伸びていきます。フウトウカズラは、コショウ科の植物ですが、花や果実がコショウに似ているといわれています。
花は、4〜8センチ前後の穂状です。ほかの樹木に絡まり、そして、覆い被さるように咲いています。見るからに、奇妙な雰囲気を感じさせてくれます。雑木林や杉林で、多く観察できます。場所によっては、車窓からも見ることができます。
樹木の大小に無関係で絡みつきます。写真は、タブノキに群生した状況です。花を咲かせた状態は、長い穂状の花がだらりと垂れ下がっています。花の色は薄い緑色から黄色に変色します。
初夏になると、雑木林の縁付近では、ほかの樹木に絡みつき、一斉に開花します。樹木の幹が全く見えないくらいに一面大群生します。写真は、アカメガシワに絡みついたものです。
早春の頃、花序は薄緑〜緑色です。【平成24年3月4日撮影】
晩秋から初冬になると、果実がオレンジ色になってきます。小さな実を蜜に付けており、一番の見ごろです。なお、果実は食べられませんので、注意が必要です。多数の実をつけている様子はきれいです。冬から早春の頃まで、雑木林のなかで目立っています。【平成24年3月4日撮影】
ほかの木に絡みつき、12月には果実の色はオレンジに変色しています。【平成23年12月10日撮影】
※ 2021年(令和3年)1月10日(日)、西之表市能野広域農道、古田住吉線、古田屋久川、古田二本松、住吉能野農道沿いで取材した冬に球形状のオレンジ・朱色の液果を密につけ垂れ下がったコショウ科コショウ属の常緑つる性木本フウトウカズラの果実風景を紹介しています。
なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。
【フウトウカズラ 冬に球形状のオレンジ・朱色の液果を密につけ垂れ下がった果実風景〜種子島の自然】